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K2嵐の夏

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  • サイズ A5判/ページ数 445p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784635178129
  • NDC分類 786.1
  • Cコード C0075

内容説明

1986年、K2は異常な夏となった。世界中の著名な登山家がK2に集まり、登頂を狙っていたが、登山開始直後から、その幾人かが滑落や雪崩で生命を失った。さらに混成チーム7人が、登頂後8000メートル付近のキャンプで嵐に閉じ込められ、2人が死亡。天候回復と同時に脱出を図った5人のうち3人も次々と倒れ、2人だけがかろうじて生還したのである。1986年ブラック・サマーの真相に迫る。

目次

第1章 三十年前のバルトロ氷河
第2章 夢の山―北面からのK2
第3章 ブロード・ピーク電撃登高
第4章 暗雲ただようK2へ
第5章 好機の再来
第6章 失われた登頂日
第7章 夢の実現
第8章 悪夢の下降
第9章 苦悶の五日間
第10章 「死の地帯」からの脱出

著者等紹介

ディームベルガー,クルト[Diemberger,Kurt]
1932年オーストリアのザルツブルクに生まれる。父はヒンズー・クシュの研究家として知られ、10歳のころから登山を始める。’52年マッターホルン、’56年ビバークなしでのマッターホルン北壁、’58年アイガー北壁第13登を果たす。ヒマラヤでは、’57年カラコルムのブロード・ピーク初登頂、’60年スイス隊に参加し、ダウラギリ1峰に初登頂する。その後もヒマラヤ登山を続け、ティリチ・ミール北峰などに初登頂。’80年代K2の魅力にとりつかれ、’86年には登頂した後、嵐につかまってしまう
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

katerinarosa

3
K2はエヴェレストよりも低い山ですが、雪崩の起きやすさやルートの難易度は比較にならないほど高い難しい山として有名です。以前に読んだジェニファージョーダンのK2非情の頂に出てくるジュリーチュリスの相棒、クルトディームベルガーが、ジュリーを含め多くの犠牲者が出た1986年のブラックサマーについて書いた回想録…のようなものです。主観的な内容については全く問題ないのですが、事実を書いている淡々とした客観的な文章と激しく自己陶酔的なポエマー文章(笑)の落差が激しく、ふりまわされ、内容についていくのが中々難しい。2016/01/22

梅子

1
始終、強烈に感情を揺さぶられる本だった。こんな良著には今後なかなか巡り合わないと思う。はじめ、著者とパートナーのジュリーの登山スタイルー他の登山隊から独立して自分達のペースで登っていくーが、とても自然で良いと思う反面、他の登山隊にどんな影響があったか?また老年クルトの失敗や癇癪にハラハラさせられる。しかしC4で嵐の中、窮屈な牢獄生活が始まってから、そんな事は些細な問題になる。正気を失った辣腕登山家達…。脳裏に逃避行の場面が何度も蘇り、あの場でどうする事が人として正解なのか、読み終わった後も考えさせられる。2018/07/12

むしゃむしゃ

1
何の知識も入れず読みだして、ベースキャンプで楽しそうにしている著者の姿を思って「楽しそ~」とかのんきに思っていたら・・・。後半(と言うより物語を貫くもの)は死の表情を見せた山の恐ろしい姿、それも幾つもの不運が重なることで起きる悲しい出来事。 400ページ越えの為、長くかかるかなと思ったら先が気になってノンストップで読んでしまった。暗い話の側面もあるが、読後には爽やかな印象を受けたのは、文中から滲みだす著者の山への好意の為だろうか。2012/01/07

ウメ

0
大量遭難者を出した山岳事件の記録というより、著者の心象風景がより多く描かれた作品。人智を超えた高度8000mの世界における人間の思考というものは、もどかしいほどにもろく危ういものだった。2012/01/20

ressenti-man

0
前半が著者のK2への思いなりそこに至る山歴だとかがいまいち整理されずにあまり上手くない文章で描かれていて、かったるい。最後の悲劇に至る道は緊迫感があるが、やはり文章の下手さというか変に叙情的なところが、ノンフィクション的なものを期待すると、かなり読み難い。図書館で見掛けて借りたが、本の置き場所分、結構でかい本なのだけど、の価値は無いかな。2011/09/09

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