出版社内容情報
物理学では時間の向きは存在しない。
なぜ時間は60進法なのか。
超ひも理論とループ量子重力理論の時間の違い。
サイクリック宇宙=終わりのない宇宙。
意識は粒子でできている-時間の流れの中で、同一の意識が再生する可能性。
時間はこの先も永遠に存在し続けていくのか。
そもそも時間はどうやって生まれたのか。なぜ生まれたのか。時間とは一体何なのか――。
この本では、
・物理学者はどのように時間を扱ってきたのか(1章)
・今につながる時間はどのように始まったのか(2章)
・時間の終わり、つまり宇宙の終わりはどのように訪れるのか(3章)
・時間を計る道具によって私たちの生活はどのように変わってきたのか(4章)
・「1日24時間」はずっと変わらないのか(5章)
と、時間というものをいろいろな角度から見ていきます。
そうすることで時間とはいつも変わらずに存在し、一方向に流れ続けているだけの存在ではないことがわかってくるはずです。
そもそも物理学では「過去から未来に時間が流れる」ということさえ、まったく自明なことではないのです。
本書を読むことで、当たり前のように感じられていた時間の流れが実は当たり前ではないことを体感し、時間という概念が揺らぐことを楽しむことができるでしょう。
内容説明
ビッグバンと時間の始まり。サイクリック宇宙=終わりのない宇宙。時間は伸び縮みする。物理学では時間の向きは存在しない。宇宙の終末に時間も終わるのか。意識は粒子でできている?―時間の流れの中で、同一の意識が再生する可能性。超ひも理論とループ量子重力理論が扱う時間の違い。なぜ時間は60進法なのか。物理学と哲学の時間の権威が議論すると。
目次
1章 「物理学」の時間―物理学者は時間をどう扱ってきたのか(ホーキングが撤回した「逆転する時間」;時間の流れは錯覚か―「ボルツマン脳」「世界5分前仮説」 ほか)
2章 時間の「はじまり」―それは宇宙のはじまり(時間が始まるとき;宇宙誕生から「1プランク時間」後―ミクロな宇宙が生まれた ほか)
3章 時間の「おわり」―宇宙に終わりは訪れるのか(宇宙の終わり方;明日、宇宙が終わるかもしれない ほか)
4章 時間の「道具」―時計が人々の生活を変えた(自然のサイクルで時を計る―日時計、水時計、砂時計、火時計;変わらない周期をつくり、時を計る―機械式時計 ほか)
5章 身の回りの時間―1日はいつも24時間か(体感する時間は伸び縮みする;なぜ時間だけは60進法なのか ほか)
著者等紹介
松原隆彦[マツバラタカヒコ]
高エネルギー加速器研究機構、素粒子原子核研究所・教授。博士(理学)。京都大学理学部卒業。広島大学大学院博士課程修了。東京大学、ジョンズ・ホプキンス大学、名古屋大学などを経て現職。主な研究分野は宇宙論。日本天文学会第17回林忠四郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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