内容説明
新種ってどこで見つかるの?どうやって名前をつけるの?なぜ生きものを分類するの?19の新種発見のエピソードで、生物の分類の基本がわかる!
目次
1 陸地で発見!(新種との出会いは突然に―ババハシリグモ 南の島で見つけた宝石―ベニエリルリゴキブリ;アパートの駐車場にいた最強生物―ショウナイチョウメイムシ ほか)
2 水辺で発見!(4歳児が発見!?ごま粒大の新種―チゴケスベヨコエビ;魚を採ったらくっついていた!―オシリカジリムシ;子どもの頃に抱いた“違和感”―オオヨツハモガニ ほか)
3 こんなところで発見!?(60年越しの卵のバトン―ムルティフィスウーリトゥス・シモノセキエンシス;後輩に手渡されたエレガントな化石―エゾセラス・エレガンス;大掃除中、標本箱から発見!―ニセコウベツブゲンゴロウ/ヒラサワツブゲンゴロウ ほか)
著者等紹介
馬場友希[ババユウキ]
1979年福岡県生まれ。国立研究開発法人農研機構・農業環境研究部門・上級研究員。博士(農学)。専門はクモの生態学
福田宏[フクダヒロシ]
1965年山口県生まれ。岡山大学学術研究院環境生命科学学域(農学系)水系保全学研究室准教授。博士(理学)。専門は貝類の分類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
40
新酒を発見するー生物学者の夢ではないでしょうか。こkどえは19種の「新種」がいかに発見され、学名ができたかが順を追って説明されています。生物学者になりたい子どもが読んでも面白いだろうし、そう物好きな大人もワクワクできるエピソード満載です。学名ではオシリカジリムシに一番笑いましたが、Twitter経由で見つかる新種があり、学名にtwitterが入っている生物がいるという話は今時だなあ!と驚きました。いやはや面白いトリビア満載です。2024/08/24
Tatsuhito Matsuzaki
13
ある日偶然(必然)に、新しい(かもしれない)生物を見つけて、データを収集、比較・検証し、学術誌等に論文が掲載され、新種と記載される。 水辺で陸地で、大掃除中の自宅で、Twitter上の動画で…発見場所は様々ですが、発見者の証言を聞くと、「あれっ、これって何?」という知的好奇心&探究心と、地道なデータの収集・分析に加えて、良き指導者・助言者・研究仲間がいることが大切なんだと感じました。2023/02/19
ぽけっとももんが
11
件のヨコエビのTwitterはわたしも見ました。いいねもしたような気がする。なんにしろ生物や植物を見て「これはひょっとして新種」と思うくらいその種を知ってるってすごい。とにかくいろんなものをピンポイントに研究している人がいて、そのおかげで新種が発見され分類が進む。ゴキブリとかダニとかクマムシとか、ピンポイントで研究している人がたくさんいる。あらゆる生き物を研究する人がいて、それがちゃんと評価される世の中ならいいんだけれども。2023/03/25
とろまつ
9
生物の新種を発見した色々な人たちのエピソード集。研究者の方が多い中でも、たまに素人の人が捕まえた生き物が未記載種だったり、SNSにアップされた生き物がその道の研究者によって発掘されたり、身近な生き物が実は未記載種だったりと、新種発見までの道のりは様々だ。発見してからこれまでの文献を確かめて、新種である確たる特徴を明確にするなど、学名が付くまでの大変そうなこと!オシリカジリムシとサザエは記憶に新しかったが、その他の生物は全く知らないものばかり。違和感に気付くという事自体が凄いなぁ。2023/03/07
なをみん
4
Kindle Unlimited で発見!Twitter で集めたエピソードからできた本らしいけど、小さなものから大きなものまで新種発見!関係の色々な話が読めて面白い。基本的に真面目な学者が真面目にやってる学問の世界の面白さなんだけど、ネット時代で地理的物理的障壁が一気に小さくなった時代の研究者的現実的SNS利用の時代の面白さというか、なんというか、インターネットの良い時代だなあ。も感じられる一冊化かも。2023/10/13