内容説明
樺太の猟師と日本人女性のサバイバルを描いた関川夏央脚本の『西風は白い』をはじめ、クマを飲み込む大イトウの怪異譚、熊野灘のマッコウクジラ漁師の生き様、死にゆく鷹匠とそばを離れないクマタカ、ロッキー山脈の猟師の独白、跡取り息子をクマに襲われた老猟師の失意と執念、ユーコン川流域で“北のヌシ”白いヘラジカを探し続ける猟師など、谷口ジローが狩猟をテーマに描いた作品7編を収録。
目次
西風は白い(脚本・関川夏央)
ユーカラの森
枯柴灘
鷹
森へ―岩の蹄
山へ
凍土の旅人
著者等紹介
谷口ジロー[タニグチジロー]
1947年生まれ、鳥取県鳥取市に育つ。1975年に「遠い声」で第14回ビッグコミック賞佳作に入選。以後、精力的に作品を発表し続け、『「坊っちゃん」の時代』で第22回日本漫画家協会賞優秀賞、第2回手塚治虫文化賞マンガ大賞などを受賞。著作多数。イタリアやフランスをはじめ海外での評価も高い。2017年、永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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緋莢
17
「これで三人目だ…もうこれ以上の犠牲者を出すわけにはいかぬ 〝赤毛”が神の山を越さぬうちに何とかせねば…」1780年代の北海道。自分の妹の子供に怪我を負わせた熊を追う男を描いた「ユーカラの森」、アイヌや狩りが出てくると、『ゴールデンカムイ』っぽいと思ってしまう。勿論こっちが先だし、変態は出てこないけど。収録されている7編のうち5編が、70年代、80年代に描いたものなのですが、その辺は絵があまり好みではなく(勿論、上手いのですが)(続く2023/06/12
剛腕伝説
12
谷口ジローが描く狩猟テーマの短編集。 この人の描く、自然・動物・伝説は日本の宝かも。 どの作品も圧巻の一言。狩猟犬や狩猟鷹の健気さに胸を打たれる。2023/12/19
にやり2世
2
熊が怖すぎる。2023/06/02
ishii.mg
2
山へ、凍土の旅人、鷹もよかった。解説の関川との出会いと別れが切ない。読者としてはもっとコンビの仕事が読みたかった。2023/01/12