内容説明
「カッコウ鳥とポンオキクルミ」「ホタルの婿選び」「ムジナとクマ」「大空に描いたコタン」「怪鳥フリと白ギツネ」「マムシが人助け」「火の女神と水の女神のけんか」―。著者が祖母や村のフチから聞き集めた13のカムイユカラと子守歌を、日本語訳とアイヌ語を併記して紹介。不思議な物語は、歌うようなアイヌ語と照らし合わせて読むとより味わい深い。文庫化にあたり「ゴールデンカムイ」アイヌ語監修を務める中川裕氏による寄稿を収録。
目次
アイヌに謡い継がれてきた楽しい物語
アイヌと神々の世界
カムイユカラ(カッコウ鳥とポンオキクルミ;ホタルの婿選び;ムジナとクマ;わたしの夫は;大空に描いたコタン;カケスとカラス;怪鳥フリと白ギツネ;マムシが人助け;エゾマツの上の怪鳥;火の女神と水の女神のけんか)
メノコユカラ・子守歌(許嫁のちんちんが;ポンヤウンペへの子守歌;子どもと家出)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月音
9
アイヌは人間以外の万物にも魂があると考え、カムイ(神)と呼んだ。カムイを語り手とする物語をカムイユカㇻといい、節をつけて語るので神謡と訳す。本書は日本語訳、アイヌ語原話を併記。歌うような語りに一言ごとにサケへという繰り返し言葉が入り、ネット動画を視聴してみると、拍子をとりやすく耳に心地いい。また、散文説話では必ず最初に主人公の語り手が自己紹介するが、神謡の語り手は物語の最後に自分が何者かを明かす。聞き手は謡の間、主人公は何のカムイか想像する楽しみがあり、これは口承の利点を生かした構成だ。⇒続2025/06/10
紫陽花
3
アイヌの神謡集。原文が左に載っているのでどんな雰囲気かがわかりやすい。サケヘという、句と句の間に詠まれるものが印象的だった。動物の神がたくさんでてくるなぁと思う。(鳥が多いような…)2024/08/21
みゃお
3
謡と子守歌もみてみたいなぁ。と思ってたら出版されてた。 内容は語り口と 大差はないかもしれないけれど、謡ごとの合いの手が面白い。 実際の謡も聴いてみたい。2020/09/22
Rolf(ロルフ)
0
大学図書館にて借りた本2024/04/23
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