内容説明
山には、不思議な現象や奇妙な伝承や奇跡的な実話に満ちている。山と登山にまつわる怪現象・不思議・謎・奇跡・魔の山・神秘と伝説・怪談・怪物などのうち、定番ともいえるテーマを多数紹介。2015年に刊行され、高い反響を得た同名の書の文庫化。
目次
第1章 奇妙な現象(山の怪現象;山の不思議;山の謎;山の奇跡)
第2章 恐怖と神秘(魔の山;神秘と伝説の山)
第3章 伝説と怪談(山の伝説伝承;山の怪談)
第4章 謎の生きもの(山の怪物;謎の雪男;絶滅動物の謎)
著者等紹介
上村信太郎[カミムラシンタロウ]
1945年、群馬県に生まれる。海外登山多数。いわひばりアルパイン・クラブ創立。日本山岳会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
56
かなりオカルト気味な話題もふくめて、とにかく肩のこらない「ふしぎ」を集めた楽しい読み物。「そういえば、昔話題になったあの件の、その後って、どうなった?」というノリで、山に関係のある多彩な話を収録。ブロッケン現象も、昔は神秘的に思われただろうし、確かに仏様の光背にも似ている。セントエルモの火も取り上げられているから、昨日読んだ神田右京の本と比べてみるのもおもしろい。冬山で遭難する話も、おとといの八甲田山の本が想起される。これを共時性とみる? でも単に、気になる傾向があっただけだろう。集中して読むのは楽しい。2021/11/19
Shoji
36
何だかなー。少々、消化不良。山にまつわる習俗や民俗かなと思って読みましたが、少し違ってた。雪男やら、山男の死に様とか、埋蔵金やら、非科学的なことが沢山並んでた。流し読みしておしまい。2021/01/04
みや
12
山の不思議話集。話はあちこちに飛び、豊富な登山経験と膨大な書物の渉猟とを踏まえた抄の佇まいとなっている。遭難・生還譚や絶滅危惧種を追い求める話などの現実路線もあるが、時に、水スペ的な謎の生物モノや怪談に転調する。しかし、山深き未開の地には不分明のこともあろうし、山中で極度の疲労・緊張状態に置かれれば、幻視・幻聴の類も起こるだろう。山は「あの世とあの世のマージナル領域である」との解説に膝を打つ。2021/10/10
リュウジ
7
★2 この手の本であるあるなのは、読んだ尻からどんどん内容を忘れていってしまうこと(自分だけ?w)。それでもこの本が凄いのは不思議話を56編も収集。で、全てのコラムの書き終わりを「謎である」「あるに違いない」で結ぶので、「いや、そんなことないやろ」と突っ込みながら読むのが正しい読み方なのかもしれない。ただシャリバテを「ヒダル神に憑かれたからなのだー!/P136」と全国各地で言い慣わせられるとは知らんかった。でも自分が一番感じた謎は、この本が出版社を変え発刊され続けていること。みんなこの手の本が好きなのだ。2022/01/07
のりべぇ
3
1991年に大陸書房より出版されたものに過筆修正し文庫本化された本誌。ヤマケイから謎の生き物、伝説、怪談の類が出るのとはね。2024/04/27