感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤
62
大好きなヤマケイが手塚さんの漫画を出版しているのを知り興味ひかれて。本書は、山にまつわる10の手塚作品を集めたもの。家族を守るために山が動き、自然破壊を嘆いて山が泣いている。山にも心があり、感情がある。自然破壊や戦争、権力などについて考えさせられる。手塚治虫といえば、ブラックジャックがすぐ思い浮び、山・自然・動物とはあまり結びつかなかったが、これらを舞台にした作品も多くあることを知った。大人が読む漫画。 2021/11/11
キク
57
手塚治虫の山作品アンソロジー。小さい頃、図書館に手塚治虫漫画全集があった。当時の僕には手塚作品は難しくて怖かった。ファーストコンタクトに失敗してしまい、結局今に至るまで手塚作品をあまり読んでいない。でも山だというし、今更手塚作品が怖いという歳でもないだろうと読んでみた。圧倒的な画力と、自然への畏怖と、生命への賛美。確かにこれは神様だ。外国で「マンガは大人が読むものじゃない」とかいうのは、その国に手塚治虫がいなかったからだ。同じシリーズで「手塚治虫の動物」「手塚治虫の森」があるらしい。さすが「山と溪谷社」だ2024/02/23
やも
54
しーうーのあらまんちゅ!タイトルどおり、山に関する短編10話。手塚治虫はかなりの冊数読んできたつもりだったけど、まだまだ未読の作品があった🧐💦【魔の山】【落盤】【火の山】未読だった。自然に対する賛歌と、人間のダメな所も認めるというか、当たり前に受け入れてる所がすごい。なのに説教臭くない所が大好きだ。愛を感じる。昔、断捨離で頭おかしくなってた時に手塚治虫本を100冊ほど処分した自分をぶん殴りに行きたい。そんでこれ、どうやらシリーズ物みたい。他のも読んでみたい。ブラックジャックと火の鳥も読み返そう。★42021/11/27
T2y@
39
手塚治虫先生の山に纏わる作品集(アンソロジー)。ブラックジャックの一話も含み、昭和新山に関するストーリーがいくつか。世界的に見ても稀な、短期間での火山誕生をリアルタイムに経験した事は、手塚先生にとってこれも自然の畏怖を強く感じた出来事だったのだろうか。2021/03/13
Nao Funasoko
23
手塚作品から山をテーマにした作品を集めたありそうでなかったアンソロジー。初出が1959~1982年の10作品を収録。 「ジャングル大帝」に通じる動物を主人公に据えた「モモンガのムサ」「山太郎帰る」はもちろんのこと、どの作品にも感じられるヒューマンドラマの卓越さは長年連載されたりアニメ化されたヒット作と比べてても何等見劣りしない。このような読切作品にこそ「漫画の神様」と呼ばれるに相応しい輝きがある。2020/06/22