目次
1章 遭難とはどういうことか
2章 人はなぜ遭難するのか
3章 助けたい遭難、助けたくない遭難
4章 遭難が周囲におよぼす迷惑
5章 年代別に見る遭難実例
6章 遭難データから分かること
7章 やっぱり山じゃ遭難したくない
8章 遭難者を救い出す
9章 遭難しないために
10章 ピンチから逃れる法
著者等紹介
丸山晴弘[マルヤマハルヒロ]
1940年(昭和15年)長野市生まれ。1961年から1966年にかけて、北穂高岳滝谷ツルム正面壁、鹿島槍ヶ岳荒沢奥壁ダイレクトルンゼなど北アルプスの岩場数本に初登攀。1965年ニュージーランドマウントクック、マルテブランなど登頂。1971年イラン最高峰ダマバンド峰(5671m)スキー初滑降など、国内外に数多くの記録をもつ。1992年より長野県山岳遭難防止対策協会講師。ニュージーランド山岳会会員。長野県山岳総合センター、長野県カルチャーセンター、信濃教育会の講師、信州山岳環境保全のあり方研究会委員、長野県環境技術実証モデル事業(山岳トイレ技術分野)技術実証委員を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shoji
35
なかなか上から目線というか、高圧的というか、なんとも嫌味っぽい筆舌。中高年の登山者をヘタレ扱いしているし。でも、それぐらいの危機感を持って登山しなければ、本当に死ぬよと筆者は警告しています。ヒヤリハットも事故のうち。安全登山に徹することを肝に銘じました。2021/05/14
Tomomi Yazaki
24
そうそう登りもしないのに、またもや買ってしまった山登りの本。登山の危険性は万人に平等。そして無知と無謀はそれを増大させる。最初の見開きから、眼を疑うような凍死体のショッキングな写真が。そして、被せた毛布にハエがたかる遭難死体も。著者は、無謀で迷惑なのは暴走族と思想は同じと、辛辣な言葉で警笛を鳴らす。そんな助けたくない人を隠語で呼び、それが救助に微妙に影響し、生死を分けることも。本書を読み心に誓いました。絶対に登山はしないと。これは、自分勝手で迷惑な遭難者へのきつ~いお叱りの書でした。2022/03/10
ネオ
10
著者の思いが伝わってきます。ゆえに毒舌になるのも理解できます。私も職場が山にあるので朝からレスキューや救急車のサイレンが通り過ぎると、また…と思います。 具体的な事例をあげての説明なのでわかりやすかった。2022/12/21
rokoroko
10
高尾のバス停からずっと林道という道。一緒に降りた高齢の女性が後から付いてくる。同じ単独。車止めを過ぎて後ろを見るといない。ペース違うのかなと気にしなかった。頂上で30分過ごし下山しようと思っていたらくだんの女性が「道悪かったですね」と姿を見せた。聞くと車止めを歩行もだめだと思いこみそこから道なき傾斜をよじ登ってきたらしい。地図も調べもしてこない輩の多い事は初心者向きの山だからという訳でもない。おばさんは丘をはいずりまわりますよ。冒険はしないよ。と自戒する内容でした。 2016/07/04
キムチ
9
昔読んだなぁ~と思って裏付けをみると・・なるほど!ミレニアムちょい前の復刻版。とはいうものの、トムラウシや最近の外国人登山ニュースを受けて、ちょいと味付けを施している。 今でも十分に、「うかれ、インチキ登山者」の頭上にバケツの水をざぶり!の効能あり。 電車の中で軽く読めたが、身が入りすぎて・・ 専門ガイドによるものだが、イラストや説明、例示の文が面白く、なかなか達者な口調で解り易い。2013/08/04