内容説明
里山にある自由な校風の中高一貫校で教える理科教員のゲッチョ先生。理科準備室には次々と生徒たちが訪れ「これナニ?」「こんなの拾った!」とさまざまな生き物を持ち込みます。いざ解説しようとすると、「わかったつもり」になっていたことに気づく。実は身近に見られる昆虫たちだって、よく考えると知らないことばかり。そんな教員と生徒たちとの楽しいやりとりを交えつつ、ゲッチョ先生が昆虫の世界を解説します。
目次
第1章 探虫記(フナムシってゴキブリなの?―虫の分類1;ガとチョウってどこが違うの?―虫の分類2 ほか)
第2章 恐虫記(ハチの作る肉ダンゴ―アシナガバチ1;ハチって雌しか刺さないの?―アシナガバチ2 ほか)
第3章 嫌虫記(どこにでもいる虫って?―ゴキブリ1;1匹いたら…というのは本当?―ゴキブリ2 ほか)
第4章 育虫記(地中の球―ダイコクコガネ;フンコロガシを見たことある?―マメダルマコガネ ほか)
第5章 怪虫記(アリイモムシの正体は?―シャチホコガ;ハチドリがいた??―ホウジャク ほか)
著者等紹介
盛口満[モリグチミツル]
1962年千葉県生まれ。昆虫少年として育ち、奥武蔵にある「自由の森学園」の理科教師を15年間勤める。沖縄移住後、NPO珊瑚舎スコーレの活動に関わる。現在は沖縄大学人文学部こども文化学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamakujira
6
生物の先生が生徒の疑問をきっかけに、昆虫のウンチクを披露してくれる。「探虫記」「恐虫記」「嫌虫記」「育虫記」「怪虫記」の5章で70話、1話につき3ページ+挿絵だから、昆虫に詳しい人には内容的に物足りないかもしれないけれど、虫をきっかけに自然を見る目を育ててくれそうだ。熱心だったり常識不足だったりトボけてたり、スズメバチ+コオロギ=カマドウマなんて発想する生徒たちの言動もおもしろい。「セミのヘソの緒?」「これはタネ?」「超音速で飛ぶ?」とか、まだまだ知らないことがあって興味深く読んだ。 (★★★☆☆)2019/07/17
志村真幸
0
2002年に出た単行本『教えてゲッチョ先生! 昆虫の?が!になる本』の改題・文庫化。 著者は埼玉や沖縄で高校教師を務めていた人物。ゲッチョ先生というあだなで知られ、生物学の入門的な本をたくさん出している。 本書は、多数の写真やイラストともに、昆虫とはどんな生きものなのかを紹介したもの。ガとチョウの違いから虫の分類について教えてくれたり、ミツバチのスズメバチ撃退法を解説したり、カメムシがなぜ臭いかを語ったり、まるでハチドリのように飛ぶ虫を示したり。 少年も大人も楽しめる一冊だろう。 2018/12/18