内容説明
丈夫で長持ち、機能性に優れて環境になじむ「ほんもの」を探して、北海道から沖縄まで、そしてアメリカ、カナダを旅した四十二編のイラスト・レポート。民具、日用品からアウトドア用品、クリーンエネルギーと幅広い「ほんもの」から見た文化論=ヤスヒコ・ワールドが展開する。
目次
スポーツナイフは日本でつくられる(関)
木製日用品のふるさと(京都・北山)
なつかしの手押し車(浜松)
帽子と海(下田)
ヘビーデューティー手袋(姫路)
馬具―大いなる北海道(札幌)
そり―少年の記憶(小樽)
炭鉱に生きる道具たち(小樽)
クロスカントリースキーの時代(小樽)
開拓者のストーブ(札幌)〔ほか〕
著者等紹介
小林泰彦[コバヤシヤスヒコ]
画家、イラストレーター。1935年、東京生まれ。社会風俗、旅、登山やハイキングなどのイラストレーションを中心に制作活動をするほか、小説の挿絵、本の装丁、絵と文によるレポートや紀行の仕事も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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Kazuo Ebihara
3
この本が、2014年に山と渓谷社から 復刻されていたとは、ビックリ。 1983年に、草思社から刊行された本書は、 1975年から「メンズクラブ」に連載されていた文章を纏めたもの。 ナイフやストーブから、馬具、山スキー、アウトドア用品まで42品目。 これらの「ほんもの」を作る日本と北米の人や会社を 文章とイラストで小林泰彦さんが紹介した。 当時、憧れたモノが満載。 文庫版では、紹介された人や会社の40年後の姿を追跡調査していた。 当時、『ほんものは誰だ!』なんてクイズ番組もありました。 2016/07/31
ヒラノユウスケ
2
「ほんもの」は決して忘れられることがない。例えばNIKE。例えばL.L.Bean。今でもその世界でのトップランカーだ。例えばスノーシューにバックパック。ゴアテックス。今でも「アウトドア・ライフ」に欠かせないギアだ。自分が生まれる前からずっと、そんな「ほんもの」を探し続けてきた筆者の慧眼にただただ敬服するのみである。2015/09/16
Kuliyama
1
昔、小林さんの記事でヘビーデューティーに凝ったことがあり、懐かしく楽しく拝読しました。今でも通じる内容です。お薦め致します。2014/11/25
doji
0
ここでも必要のためのデザインとその美しさが謳われ、根本には「ホールアースカタログ」の大きな影響がある。どれも生活と文化が密接に結びついて、とてもひとの手のちからを感じる。中村好文さんもシェーカー教の家具について言及していたけれど、ここでも取り上げられていたので、ちょっと調べてみようと思う。2016/10/23