内容説明
1930年代前半、高峰の冬期登山が一般的ではなかった時代にたったひとりで厳寒の北アルプスを駆け抜け、「不死身の加藤」との異名をとった加藤文太郎。風雪の槍ヶ岳北鎌尾根に消えたその生涯は、新田次郎の小説『孤高の人』でも知られているが、彼の真実は残された著作にある。本書は遺稿集『単独行』を編集し直し、詳細な解説を加えた決定版。
目次
第1章 単独行について(単独行について;冬・春・単独行―八ヶ岳/乗鞍岳/槍ヶ岳/立山/奥穂高岳/白馬岳 ほか)
第2章 山と私(私の登山熱;山と私 ほか)
第3章 厳冬の薬師岳から烏帽子岳へ(初冬の常念山脈;槍ヶ岳・立山・穂高岳―A槍ヶ岳・唐沢谷/B立山/C奥穂高・唐沢岳・北穂高 ほか)
第4章 山から山へ(北アルプス初登山;兵庫立山登山 ほか)
加藤・吉田両君遭難事情及前後処置
後記
著者等紹介
加藤文太郎[カトウブンタロウ]
1905年、兵庫県浜坂町生まれ。1919年、浜坂尋常小学校高等科から三菱内燃機神戸製作所に入社。1923年ごろから山歩きを始め、兵庫県内の国道を歩くトレーニングなどを重ねつつ本格的登山活動に入る。その後、北アルプスや中国山地を舞台に多くの雪山単独登山を実践し、「生れながらの単独登山者」と称される。新田次郎はその生涯を小説『孤高の人』に、谷甲州は『単独行者(アラインゲンガー)新・加藤文太郎伝』に描いた。1936年1月、風雪槍ヶ岳北鎌尾根にて遭難死。享年31(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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