内容説明
大戦勃発から100年。20世紀初頭の帝国が問うものは?国民国家の枠を超え、混迷の今を考える。
目次
序論 第一次世界大戦をより深く理解するために
イギリス帝国の危機と国際連盟の成立
人の動員からみたフランス植民地帝国と第一次世界大戦
国民国家史におけるドイツ帝国崩壊の意義
ポスト・ハプスブルク期における国民国家と広域論
二重制の帝国から「二重制の共和国」と「王冠を戴く共和国」へ
コーポラティヴな専制から共和制の帝国ソ連へ
オスマン帝国と「長い」第一次世界大戦
中国の不平等条約改正の試みと第一次世界大戦
古典教育と黄昏のイギリス帝国
著者等紹介
池田嘉郎[イケダヨシロウ]
1971年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ワッキー提督
2
論文集。特にフランスの植民地動員の話が興味深かった。2023/02/01
陽香
2
201403302016/06/12
三城 俊一/みきしゅんいち
0
未曽有の戦争となった第一次世界大戦は、歴史にどのような影響を与えたか。本書は、「帝国」に焦点を当てたオムニバス形式の論説集である。 第一次世界大戦は、列強の帝国主義的膨張の結果として勃発した。そして戦争の結果、ドイツ、オーストリア=ハンガリー、ロシア、オスマンの4つの帝国が崩壊した。また、イギリスやフランスの帝国主義のあり方も変化させたのである。 西洋に対する周縁の動向や、同時代人の精神史など、世界史の教科書よりも広く深い見方を提供してくれる一冊である。2021/05/22