内容説明
文明発祥の地メソポタミア。シュメール時代からアケメネス朝ペルシア時代まで、紀元前の西アジアに花開いた古代文明の姿を、最新の研究動向を紹介しながら、わかりやすく解説した入門書。
目次
総論
都市国家から統一国家へ―前三千年紀
群雄割拠から再統一へ―前二千年紀前半
多極化する世界―前二千年紀後半
帝国の時代(前一千年紀新アッシリア時代;前一千年紀新バビロニア・アケメネス朝時代)
著者等紹介
鵜木元尋[ウノキモトヒロ]
1968年生まれ。中央大学大学院文学研究科博士課程中退。現在、中央大学文学部非常勤講師
山田雅道[ヤマダマサミチ]
1961年生まれ。テルアビブ大学大学院考古学・中東文化学科博士課程中退。現在、立教大学文学部非常勤講師
山田重郎[ヤマダシゲオ]
1959年生まれ。エルサレム・ヘブル大学大学院古代中東学科博士課程修了(Ph.D)現在、筑波大学地域研究研究科非常勤講師
小野哲[オノサトシ]
1962年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程中退。現在、早稲田大学文学部非常勤講師
川崎康司[カワサキヤスシ]
1959年生まれ。ライデン大学大学院アッシリア学科博士号申請資格取得。現在、早稲田大学文学部非常勤講師
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感想・レビュー
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Koning
9
日本オリエント学会の名にあるオリエントと違い、厳密にアッシリア学の部分(楔形文字資料によって記録されたアナトリアからメソポタミア等)の歴史学入門書。総論、前三千年紀、前二千年紀前半、後半、前千年紀新アッシリア時代、そして新バビロニアとアケメネス朝ペルシャという区分。で、これがページ数とか絶妙なんですわ。よくぞこの短い枚数に纏め上げたなーと(編集の腕が良かったんでしょうね)。で、結構知ってる人はお浚いなんだけど、とても面白く読めるというのがまた凄いなと。個人的にはミタンニ以降はほぼスルーだったので(続く2012/12/25
サアベドラ
4
古代オリエントの歴史研究入門。事典や雑誌目録など研究に不可欠なレファレンス・ツールのほか、各時代の基礎文献と研究動向がまとめられている。範囲はシュメールからアケメネス朝までで、エジプトは含まれない。2000年発行なので以降の書誌情報は他の書籍や論文で補う必要がある。この手の本は私のような他分野の人間がわざわざ読むものではないが、オリエント関連の本を何冊か読んだついでにざっと眺めてみた。当然ながら古代語の他に英仏独語ができなきゃどうにもならない分野。日本ではシュメールの研究者が多く、他は不足してるみたい。2012/12/10