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目次
第1章 レ・ミゼラブル少女コゼット―つくりかえられた女性像
第2章 フランダースの犬―つくられた国家と少年の夢
第3章 家なき子レミ、ペリーヌ物語―近代フランスの子どもたち
第4章 アルプスの少女ハイジ―スイスのアイデンティティ
第5章 少公女セーラ―イギリス社会の階級意識と帝国
第6章 母をたずねて三千里―大西洋を渡る移民たち
第7章 家族ロビンソン漂流記―ふしぎな島のフローネ―文明の移植と人種主義
第8章 トム・ソーヤーの冒険―アメリカ的自由を求めて
第9章 トラップ一家物語―多民族国家のパスポート
著者等紹介
藤川隆男[フジカワタカオ]
1959年生まれ。大阪大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fu
21
大人になって「アルプスの少女ハイジ」を見た時、ロッテンマイヤーさんは悪人ではないと気付いた衝撃。子どもの頃には主人公に感情移入していたものだが、いつの頃からか感情移入はなくなり、主人公以外の登場人物やその背景にある歴史や事情を斟酌し物事を多角的に捉える視点へ変わってきた。子どもの頃に見たお話の背景となる歴史、文化を知ることができる、まさにこんな本を読みたかったのだ。「レミゼラブル」「フランダースの犬」「小公女セーラ」「サウンドオブミュージック」「母を訪ねて三千里」「トムソーヤの冒険」「ハイジ」2015/09/22
t280280
8
『世界名作劇場』。そのアニメ作品と原作、その時代背景を改めて検証した本。子供心に「いじめ」「差別」「貧困」などにもめげず、生き抜く主人公の姿に感動したものだが、その根本はその時代を考えると一般的な考えだったり、ごく普通に存在するものだった事が分かる。その一部は、日本の子供向けという時点で受け入れられやすいものに変更されたり、表現されなかったものもあり、原作ともすでに違うものになっている。 とはいえ、やはりその時代を色濃く表している。慣れ親しんだ名作から世界史の1ページへと入っていくにはいい本。2012/01/16
hanagon44
6
子ども向けアニメを歴史的な背景から分析し,アニメ中の出来事がどんな社会的な影響を受け,どんな意味があるのか,何を反映したものかを解読した本。知識があると,こんな風に掘り下げて,何倍も面白く感じられるんだなぁと感動しました。子ども向けのため原作の持つ人間臭さや業などがアク抜きされてマイルドになっている所とのギャップも興味深かったです。フランダースの犬のネロが「どこか屈折した,プライドの高い孤独な思春期の少年」というのに軽くショックを受けました。2015/11/28
かな
5
自分の興味のある国の歴史の話でなくても楽しく読むことができる。日本で放送される際に原作と変更する箇所を見ると、日本の当時の実情が知れると気づいた。2018/01/06
月をみるもの
5
BS で「赤毛のアン」の最終回を見終わったあとに手にとった。「ああ無情」や「ペリーヌ物語」では近代における「子供」という概念の確立が、「トムソーヤーの冒険」では、奴隷の逃亡を手伝うハックの苦悩が描かれる。続編も読んでみたい。2015/03/28
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