出版社内容情報
開国から日露戦争までの歴史を、20テーマの講義形式で、多彩な図版とともに読み解く。世界は日本をどうみたのか、世界のなかで日本はどう近代化・国際化したのか、日本と世界、双方向からの視点で学ぶ。「歴史総合」の学習にも最適。
内容説明
日本の国際化の原点を考える。ペリーの来航(日本)か、ペリーの派遣(アメリカ)か。日本と世界、双方向からの視点で、開国から日露戦争までの歴史を考える20講。世界は日本をどうみたのか、世界のなかで日本はどう近代化・国際化したのか、多彩な写真・図版とともに読み解く。
目次
1 世界がみた日本(世界への登場;日本の発見)
2 日本の国際戦略と世界(日本外交の転換;文明国の条件;新たな世紀へ)
著者等紹介
小風秀雅[コカゼヒデマサ]
1951年生まれ。2018年、立正大学文学部教授。現在、お茶の水女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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スプリント
12
講義形式で要点を絞って江戸幕府末期から日露戦争終結までを取り上げています。 なんだか授業を受けている感覚になります。 江戸幕府が押し切られた不平等条約を見直しさせるための経緯と、自分たちが苦しんだ不平等条約を清や朝鮮に押し付けて列強としてふるまう日本の矛盾が一番印象に残りました。 あと、陸奥宗光の家族写真がカッコいいw2024/02/11
Tomozuki Kibe
5
歴史総合を教えるもの必読。図書館で借りたが手元に置いておきたい。開国から日露戦争まで300pを20単元に切って単元ごとのテーマとまとめが明確なのですこぶる読みやすい生徒も読んでいい。。今年一月の出版だが、今年度の前の春休みに読んどきたかった。 日本は議会政治の面では200年イギリスに遅れていたが、経済の遅れはせいぜい40年。これが富国強兵が成功した理由だが、それを制御すべき議会政治の遅れが…これ200年遅れを補った元老たちを正当化した中公新書「元老」につながる?2023/10/02
plum
5
幕末・明治期にあたる19世紀後半から20世紀初頭に,日本が欧米や東アジアとどのように関わってきたかを,外から,グローバルな視点で見る。教養科目;歴史学のオンライン授業形式の講義としてまとめてある。幕末の日本は自給自足が可能な国であり,豊かなアジアと富を求めるヨーロッパの構図に組み込まれる,というのにまず驚いた。不平等条約の改正には憲法制定と運営を必要とした。この過程で国家アイデンティティが醸成される。貿易から投資へと利権獲得競争が変わり,鉄道と銀行による征服が始まったという意味で,日清戦争は重要である。2023/04/12
絜
3
日本近代史を世界史に組み込みながら描く点が特徴。「外国からみるのではなく、宇宙船から地球をみるようにみてみたい、せめてinternationalではなく、globalにみてみたい(あとがき)」。グローバル・ヒストリー感が溢れてきた。不平等条約の締結→条約改正をめぐる交渉と日本の努力→条約改正の実現とその後という大きな流れ。その他(著者のご関心)交通革命が日本近代史に与える影響が終始大きかったという点は改めて感じた。ただ、政治史と文化史に偏る感じがして、第二部以降経済史的な面にはもっと触れてほしいと思った。2023/11/27
右手
2
開国から日露戦争までを講義形式で構成し、「ねらい」と「まとめ」により読みやすく、著者が実際に講義していた様子を想像しながら読める。参考文献の掲載や図絵の史料がよく、それだけでも価値がある。2023/07/01
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