内容説明
軍事と政治に通じた指導者、児玉源太郎。彼は、明治陸軍の近代化を現場で担った実践的中堅幹部として、植民地台湾の統治者として、国家の命運を賭した日露戦争の指導者として、各段階で卓越したリーダーシップを発揮した。明治国家最大の課題であった民族的独立達成のためには軍事的近代化が不可欠であり、その過程は植民地領有国家への転化と重なった。明治国家の生成・成長とともにあった児玉の生涯を、その指導力に着目して追ってみよう。
目次
明治陸軍のリーダーシップ
1 陸軍軍人として
2 政治家として
3 政治と軍事の統合を担う
4 日露戦後における児玉の位置
著者等紹介
大澤博明[オオサワヒロアキ]
1960年生まれ。大阪市立大学大学院法学研究科後期博士課程単位取得退学。専攻、日本政治史。現在、熊本大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
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明治陸軍のリーダーシップ 陸軍軍人として: 幕末維新の動乱と児玉 神風連(敬神党)の乱 西南戦争 児玉の日清戦争観 後藤新平との出会い 政治家として: 台湾総督の権限と統治の課題 児玉の統治手法 厦門事件 内務大臣となる 政治と軍事の統合を担う: 内務大臣→参謀本部次長へ 日露開戦 満洲軍総参謀長として出征 日本陸軍の情報軽視と旅順要塞攻略戦 旅順要塞攻略戦をめぐる大本営と満洲軍 二〇三高地の争奪戦 軍事的勝利と国力の限界 日露戦後・児玉の位置: 首相候補 満洲経営委員会委員長 参謀総長就任と突然の死去 2024/09/11
sovereigncountr
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児玉源太郎の学術的評伝。簡潔にして要を得ている。2024/09/01
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