目次
久光にみいだされ、岩倉の信頼をえる
1 幕末政治への登場(島津久光と談判;久光に随い上京 ほか)
2 新国家の建設をめざして(「非義」の勅命;薩長盟約 ほか)
3 明治国家の創業(東京遷都;版籍奉還 ほか)
4 内務卿時代(明治六年の政変;佐賀の乱と台湾出兵 ほか)
著者等紹介
佐々木克[ササキスグル]
1940年生まれ。立教大学大学院文学研究科博士課程単位修得退学。専攻、日本近代史・明治維新政治史。現在、奈良大学文学部教授・京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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新地学@児童書病発動中
100
学術的な本なので、小説を読むような楽しさはない。それでも大久保利通の生き方や行ったことを、簡潔にまとめた良書。版籍奉還まではこの政治家の粘り強い交渉能力が、歴史を大きく転換させる上で必要だったことが分かる。一度決めたことはどんな困難に直面しても、それを実行しようとした。明治維新になってからは私心を捨てて、日本を近代国家にするために働いた。ヨーロッパに視察に行ったときにフランスには関心を示さずに、ドイツに惹きつけられたところがいかにも薩摩人らしい。仏の華やかさよりも、独の質実剛健な所を評価したそうだ。2018/03/06
スズツキ
6
日本では西郷に比べて大久保の評価が極端に低いらしいが、その詳細はわからず。2014/06/20
やま
1
100ページにも満たない薄い本で、大久保利通の生涯を時系列で記述してある。記録に近いのに面白く読めるのは不思議。2018/09/01
ぼの
1
内容は専門書には劣りますが、幕末の流れが大久保目線でざっくりわかります。大久保の生き様を詳しく知りたいなら伝記を読んだほうがいいでしょう。2015/03/09
rbyawa
1
e323、この大久保利通氏に関しては少しずつ読んでいたんですが、ほぼ業績や人の動きでまとめていたこの本が今のところ一番良かったんじゃないのかなぁ(反乱者になってしまった西郷隆盛の心情だけは気にしてるけど、特に結論なし)。とにかくまめに動き回っているし、一度決めたことはけして曲げないのでなんでこの人が中心人物となっていくのかがよくわかるんだよね。才気って点だと例えば岩倉具視とか徳川慶喜のほうが上だったし、西郷隆盛のほうが人徳はあったと思うんだけど組織にはこの人不可欠だよね、木戸孝允との対比も読みたかったな。2014/11/19