内容説明
醤油・干鰯に代表される一大産業の隆盛をうけて、幕末の東総地域は未曾有の好況に湧き立っていたが、反面、奢侈と遊興に溺れて家族・村落が崩壊し、治安は乱れ、すさまじい荒廃に直面していた。この発展を秘めた荒廃に立ち向かったのが、遊歴から遊説に転じ、村落復興運動に献身した浪人大原幽学と民間秩序の新たな形成の担い手たらんとした遊侠の博徒飯岡助五郎であった。本書は、漂泊の余所者二人が織りなす地域社会再編の事件顛末に焦点をしぼった。
目次
江戸時代後期の東総地域社会
1 飯岡助五郎―三浦屋助五郎
2 博徒飯岡助五郎
3 大原幽学―村落の再編と性学教団
4 関東取締出役の摘発
5 江戸勘定奉行所の審理
6 遊説と遊侠がのこしたもの
著者等紹介
高橋敏[タカハシサトシ]
1940年生まれ。東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。文学博士(筑波大学)。現在、国立歴史民俗博物館・総合研究大学院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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