近世蝦夷地在地社会の研究

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 467p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784634520424
  • NDC分類 211
  • Cコード C3021

出版社内容情報

近世の蝦夷地(北海道)において、場所請負制度のもとに機能した地域社会の構造や特質を、文献史学の手法で明らかにする。研究成果をふまえ、交易や宗教などを手掛かりに実証的に分析した論集。

目次

第1部 近世蝦夷地の捉え方(近世の蝦夷;近年の“アイヌ史”研究管見―近世文献史学研究を中心に;「国家」史的観点からみた近世アイヌ社会;“近世アイヌ史”を取り巻く国際的環境;北の「異国境」―幕府外交の転換とアイヌ史上の画期)
第2部 在地社会のなかのアイヌ集団(近世蝦夷地「場所」共同体をめぐって;アイヌの「自分稼」;近世アイヌの出稼サイクルとその成立過程―西蝦夷地「北海岸」地域を事例として;アイヌの「自分取出稼」―幕末期、西蝦夷地ソウヤ場所モンベツ領の事例)
第3部 在地社会のなかの宗教と信仰(宗教からみる近世蝦夷地在地社会;蝦夷三官寺と幕府の宗教政策;幕末期、蝦夷地への寺院建立と開拓政策;幕末期、蝦夷地への寺院建立と在地社会―西蝦夷地フルヒラ禅源寺建立と浜中集団をめぐって;“鰊獲りの禰宜さん”考―近世の蝦夷地支配と新党系宗教者;本書の成果と課題)

著者等紹介

谷本晃久[タニモトアキヒサ]
1970年札幌市に生まれる。1993年学習院大学文学部史学科卒業。1998年同大学大学院人文科学研究科史学専攻博士後期課程を中退し、同大学文学部助手。2000年北海道教育大学教育学部岩見沢校助教授。2007年同札幌校准教授。2008年北海道大学大学院文学研究科准教授。現在、北海道大学大学院文学研究院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アメヲトコ

5
2020年刊。近世蝦夷地におけるアイヌと和人の在地社会に関する論集。場所請負制によって和人がアイヌを一方的に搾取したという従来の史観に対して、それをふまえつつも当時のアイヌの人々が培ってきた生産者としての力量や、アイヌと和人による在地社会の個性を実態に即して叙述することが目指されており、大いに蒙を啓かされました。個人的には第III部の蝦夷地における宗教の問題がとくに興味深いです。地図については章によって微妙に情報に齟齬があり、おそらく著者としてはあまり厳密には作図していないのでしょうが、やや気になります。2020/12/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15292310
  • ご注意事項