内容説明
贈り物のやりとりが人と人との絆を深めていた古代ギリシアでは、賄賂もまた贈り物の一つであった。もともと贈与互酬の美徳を大事にしていたギリシア人が、ある時から賄賂をきびしく断罪するようになったのはなぜか。デモクラシーの故郷であるアテナイ民主政を舞台に、古代市民が賄賂の問題とどのように格闘したかを探る。
目次
1 賄賂と贈与
2 贈り物は神々をも説得する
3 ペルシア戦争という転機
4 さまざまな賄賂
5 罪と法
6 賄賂と民主政
著者等紹介
橋場弦[ハシバユズル]
1961年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了、博士(文学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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