目次
第1章 東日本大震災(JITによる支援活動;地域に根ざした活動)
第2章 草の根のムスリムNGO(パキスタンへ;ザキール・ラティーフ・トラスト ほか)
第3章 ハムダルド財団(ハムダルドの概要;ハムダルド財団の歴史 ほか)
第4章 イスラームとNGOの関係(ムスリムの価値観;イスラームとNGOの要件 ほか)
第5章 コミュニティ開発(コーテンのNGO世代論;アーガー・ハーンの開発 ほか)
著者等紹介
子島進[ネジマススム]
1964年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。立教大学大学院文学研究科修士課程修了。総合研究大学院大学文化科学研究科博士課程修了。博士(文学)。専攻、文化人類学、南アジア地域研究。現在、東洋大学国際地域学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐藤丈宗
1
主に東日本大震災における大塚モスクの被災地支援とパキスタンのムスリムNGOの活動をケーススタディとしている。彼らの活動からはあまり宗教色を感じられない。しかし、具に分析していくとイスラームの理念と慈善事業・開発支援といったNGOの活動はあい通ずることがわかる。彼らは「ジハード」を行っているのだ。それは「聖戦」と「誤訳」され暴力を肯定する行いではない。「ジハード」とはイスラームの理念実現のために「奮闘努力」することだ。イスラームの基底にある弱者救済の「ジハード」が形になったものがムスリムNGOなのだ。2016/04/02
samandabadra
0
東日本大震災の時、モンゴル人もミャンマーの人たちもムスリムの人たちもいろいろなところで危機的な社会に奉仕してくれていた。このような奉仕の心はムスリムの精神からきている。この精神をもって、国内外に奉仕する人々や団体を追った本。紹介されているNGOのようにワクフの制度をうまく使って運営できるようにシステムが設計されているところもある。赤十字社に対して日本人は宗教色を感じないが、イスラム圏では赤新月社もあるようにもともとな宗教的な思いがあっての団体だったが、社会に善行をなそうとしているところは変わらない。2021/03/31