内容説明
本書は、中国の近現代史を政治、経済、社会・文化の項目ごとに清代末期から現在まで叙述している。そこでは、まず、清末の時期を近代と重なる時期としてとらえており、その後一九一一年の辛亥革命によって清朝から中華民国に政権が交替し、ついで中華民国から日中戦争と国内戦争をへて一九四九年に中華人民共和国が成立し、さらにその後の社会主義体制下における歴史と、また一九七九年以降の改革・開放政策による社会主義市場経済をへた二十一世紀初頭の現在にいたるまでの時代を扱っている。
目次
第1章 清末(政治;経済;文化)
第2章 中華民国
第3章 中華人民共和国
第4章 台湾
第5章 香港・付 マカオ
著者等紹介
浜下武志[ハマシタタケシ]
1943年生まれ。京都大学東南アジア研究センター教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じょあん
0
アヘン戦争以降の詳細な概説。台湾や香港なども別に章をたてて述べられている。引き続き政治・社会経済・文化と均衡の取れた記述だが、やはりこのシリーズはもう少し地図が入っていても良いように思う。西洋との接触、その衝撃によって変わらざるを得なかった中国ではなく、主体的に能動的に変化していった中国を見ていくという視点。本書はその試みに成功しており、内容も良質だと思う。ただ、清末・中華民国冒頭、香港などの叙述を担当された方の文章は、日本語としておかしな部分が散見される上、言い回しが回りくどいところがあって読みにくい。2019/03/24