内容説明
本巻は、明清時代の歴史を概説するものである。構成は、明と清とに大別し、それぞれ政治過程、社会と経済、文化に分けて叙述されている。
目次
第1章 明(漢民族の復興;簒奪者永楽帝;宦官と農民;明朝の栄光と暗雲 ほか)
第2章 清(清の興起;中国支配政権の成立;中国本土の支配;皇帝権力の確立 ほか)
感想・レビュー
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宣和堂
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やはり構成が絶妙なシリーズの明清を扱った巻。政治史中心とは言え、詳細で偏らない内容は初心者にもお勧め出来る。そう言えばこの本で、後金国のマンジュ語名称がアガマ・アイシン・グルンであることを知った。2011/08/03
じょあん
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政治・社会経済・文化と均衡の取れた記述。江南は王朝の交代期にも大きな打撃をうけずに継続的に発展、清代には極点を迎える。そして王朝支配はそれを背景に展開していく。短い名君の支配を挟みながら、長期にわたる暗君の統治が続く明朝、康煕・雍正・乾隆に代表されるように明とは対照的な清朝のコントラストが面白い。とはいいつつ、清朝の規制下でのいびつな文化の展開も印象的。また本書では清代に藩部とされた地域の歴史も諸族の側の視点によって記述されていて非常に興味深い。2019/03/13