内容説明
歴史を問うことは、現在そして未来を問うことでもある。先史時代から今日のマクロン政権までフランスという国の重厚で長大な歩みを一貫してとらえる。
目次
第5章 フランス革命とナポレオン帝政(革命の勃発;革命の展開 ほか)
第6章 近代国民国家への道(最後のブルボン王朝;七月王政下のフランス ほか)
第7章 現代のフランス(第一次世界大戦の衝撃;常態への復帰と相対的安定期 ほか)
著者等紹介
福井憲彦[フクイノリヒコ]
1946年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。学習院大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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coolflat
17
100頁。ルイ・ナポレオンが民衆から圧倒的に支持された背景には、彼自身の歴史認識や政策路線が次代のニーズに適合したという側面も無視できない。彼は現下の政治的対立と経済的混迷に終止符を打つには「強力な統治」が必要であること、またその統治の権威の源泉は大衆にあることを訴えた。そして人民的原理と権威の原理の融合について、フランスの栄光、それもナポレオン1世のような軍事的栄光ではなく「産業的・市民的栄光」を実現すべきことを早くから主張していた。ナポレオン3世はマルクスのいうような「とるにたらない人物」ではなかった2022/10/22
スプリント
8
フランス革命から現代フランスまで 波乱に満ちたヨーロッパの大国の歴史がつづられています。 2023/08/22
FFLJAPANter
4
フランス史全体を俯瞰することは今まであんまりして来なかったので読み応えバッチリ。やっぱり革命以後ってカトリックと世俗の対立が軸になってるのが再確認できました。 これを読み切る間にも、他国版の山川セレクションが大量に刊行されてるようで素晴らしい。このシリーズコスパいいんでオススメです。2023/12/31
chaechae
0
山川ということもあり、詳しくフランス史が書かれており、勉強になった。一点気になるのは非常に表現ぶりが平易でないこと。あえてなのかわからないが、どうして平易な表現を用いないのかは理解に苦しむ、歴史学者の特徴なのだろうか2024/05/31