出版社内容情報
新しい信念を携え、カトリック体制や過激派宗教改革者と戦い、近代社会の扉へと近づいたルター。その一生を追うとともに、宗教改革時代の歴史的考察を進め、ルター派の容認までをみる。
森田 安一[モリタ ヤスカズ]
著・文・その他
内容説明
長い宗教改革という見解が盛んになっている。たしかに歴史現象を長いスパンでみる必要がある。しかし、そのなかでも歴史的な決定的瞬間がどこにあるかをみきわめなければならない。修道士として葛藤の日々をすごしたルターが、信仰義認論を展開したことはそれにあたる。ルターはその新しい信念をたずさえ、カトリック体制や過激派宗教改革者と戦い、そのなかから近代社会の扉へと近づいた。扉を開くまでにはいたらなかったが、それまでの過程を追ってみた。
目次
ヨーロッパ中世世界の破壊者
1 改革者ルターの誕生
2 カトリックとの戦い
3 改革運動の展開
4 ルター派容認への道
著者等紹介
森田安一[モリタヤスカズ]
1940年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退、博士(文学)。専攻、スイス史・宗教改革史。日本女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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trazom
8
歴史の山川出版社らしい思想的ブレのない評伝で、安心して読める。しかも、「95ヵ条の論題」について、ヴィッテンベルクの城教会の扉にハンマーで掲示したという従来の通説を否定したイーザローの説だけでなく、レーラーのラテン語のメモが発見された最新の説も紹介しているなど、踏み込みもいい。それにしても、ルターという人が、既往の教会だけでなく、ミュンツァーたち農民、エラスムス、ツヴィングリ、ユダヤ人と悉く敵対している寛容性の乏しさを改めて痛感する。クラーナハによる肖像などの図版と脚注が充実しているのも本書の魅力である。2018/10/28
かーんたや
1
あー怖かった。教会も大学も要らん2018/10/08
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