出版社内容情報
聖書や西洋古典で頻繁に登場する紀元前7世紀末・新バビロニア王国を支配したネブカドネザル2世。同時代史料を重視し実像に迫る
山田重郎[ヤマダシゲオ]
筑波大学教授
内容説明
聖書と古典古代の著作に記された伝説の都市バビロンは、不可思議な繁栄と滅びの象徴として人々の想像力をかきたててきた。紀元前7世紀末から前6世紀にかけて、新バビロニア王としてメソポタミアとシリアにまたがる帝国を確立し、バビロンを卓越した帝国首都に築き上げたネブカドネザル2世もかつては伝説的な人物だった。しかし、19世紀以来、考古学的調査によりバビロンの都市遺構が明らかにされ、発見された楔形文字文書がネブカドネザルとその時代について新情報をもたらした。こうした同時代の「証言」に照らして、ネブカドネザルとその時代の実像に迫る。
目次
ネブカドネザル2世の伝説と史実
1 古代メソポタミア文明とバビロン
2 新バビロニア王国の興隆とネブカドネザル2世
3 ネブカドネザル2世の治世と帝国の広域支配
4 新バビロニア王国の王宮組織と国家行政
5 建設事業、祭儀とネブカドネザルの記憶
著者等紹介
山田重郎[ヤマダシゲオ]
1959年生まれ。筑波大学大学院歴史・人類学研究科(西洋史専攻)単位取得退学。エルサレム・ヘブル大学大学院古代中近東研究科(アッシリア学)修了(Ph.D.)。専攻、アッシリア学(楔形文字文書研究)。現在、筑波大学人文社会系教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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