物語の舞台を歩く
曽我物語

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  • サイズ B6判/ページ数 171p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784634224605
  • NDC分類 913.437
  • Cコード C0321

内容説明

『曽我物語』は赤穂浪士の討入りや、剣豪荒木又右衛門の活躍で知られる伊賀上野鍵屋の辻の敵討ちと並ぶ「日本三大敵討ち」の一つ、曽我兄弟の富士の裾野の敵討ちを描いた作品です。幼くして父を討たれた兄弟が、源頼朝の鎌倉幕府草創の激動期に、艱難辛苦の末、敵の工藤祐経を討ち果たした事件は、人びとの同情と共感をよんで物語となり、やがて能や歌舞伎にもなりました。二人の若者の激しくも清らかな生涯、敵討ちをめぐる別れと悲しみのドラマが日本人の心をとらえたのです。本書は、この国民的な物語の舞台に皆さまをお誘いします。

目次

1章 伊豆と鎌倉の旅(悲劇の始まり;「陰の主役」源頼朝)
2章 曽我の里と大磯の旅(曽我の里;曽我兄弟と遊女・大磯の虎)
3章 狩場への旅(狩場めぐりの始まり;富士野への旅立ち)
4章 富士の裾野の旅(富士の裾野の巻狩絵巻;宿願成就と兄弟の最期;敵討ちの陰で)

著者等紹介

坂井孝一[サカイコウイチ]
1958年生。東京大学大学院人文科学研究科博士課程。専攻は日本中世史。創価大学文学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さと

52
楽しかった、面白かった。曽我兄弟の仇討ち を史実(資料に基づく)や仮名本、真名本の内容も絡めて真相を暴かんとする筆者の興味と熱意が伝わってくる。見開きの右側には地図や写真等の解説、左が本文という構成で慣れてくるとこの解説がとても詳しくて正に臨場し、その場を散策し時代までも遡っていくような気がする。ただ史実を知識として得るのではなく、そこを訪ね歩く事が歴史をこんなに味わい深いものにしてくれるとは…。改めてその場を訪ねた時、そこに息づいた人々と繋がれるような気がしてくる。訪ねてみたいところだらけた。2022/01/24

クラムボン

18
曽我物語は遊行巫女らの「曽我語り」から始まったそうだ。「鎌倉殿の十三人」の歴史考証の坂井孝一。「曽我の仇討」では「頼朝が本当に狙われたのか?北条時政が黒幕か?」が重要。仮説だと断りながらも体制に不満を持つ相模や常陸の御家人らが怪しいと睨む。一方大河は複雑だ。相模の三浦一族・岡崎義実が黒幕で仇討ちはダミーだと…狙うは頼朝。だが寝所を抜け出し身代わりの工藤祐経が曾我兄弟に襲われる。時政も一杯食わされたが、比企能員は知っていた。ただ義時の機転で「仇討ちの美談」にされるのは、さすが三谷脚本。職人技ですね。2022/09/20

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4
敵討ちのお話ですからね、「よくやった!」とか「あっぱれ!」とか熱い気持ちがないとね。史実はどうでこうでとか言われても興ざめなわけで。粗筋を理解するのにはいいのかもしれないけど、お話としてはイマイチかと。2014/03/07

yucco

1
物語として残されているもの全てが史実ではないことを理解していても、史跡等を辿った本書を読んでいると「本当にあった事なんだ」と改めて思わされ、なんだかとても不思議な気持ちになりました。それぞれの土地で曽我兄弟の存在が大切にされている事を知り嬉しくなりました。曽我兄弟や虎の事をもっと詳しく知りたくなったので関連本など探したいと思います。2022/07/04

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