出版社内容情報
戦後復興期から高度経済成長期、そして1970年大阪万博の開催に至るまで、戦災によって壊滅的な打撃を受けた大阪は、いかに再建され、また今日にいたる都市の基盤を復興してきたのか。都市計画関連の資料や大阪市の広報媒体、建築の竣工写真帳など各種の資料を駆使しつつ、都市建築と都市化の視点から、大阪の戦後史を描き出す。
内容説明
戦時下から戦後復興期、70年大阪万博に象徴される高度経済成長期、戦後の大阪は、各時代に生じた課題とどう向き合ってきたのか。「都市計画」「産業復興」「交通網の整備」「建築・建設」の視点から検証する!一次史料、関係者の回顧談などを駆使し、都市再生の物語を再構成する!
目次
序章 戦災と焼失
第1章 復興へ向けた都市計画
第2章 生活空間の再興
第3章 産業の再生
第4章 都市基盤の拡充1―高速道路
第5章 都市基盤の拡充2―鉄道、航空
第6章 万博の大阪
終章 万博と万博のあいだ
著者等紹介
橋爪紳也[ハシズメシンヤ]
1960年大阪府生まれ。大阪公立大学研究推進機構特別教授。京都大学工学部建築学科卒業、大阪大学大学院工学研究科博士後期課程修了。建築史・都市文化論専攻。工学博士。大阪府と大阪市の特別顧問として「大阪・関西万博」の誘致に構想段階から携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アメヲトコ
11
2023年7月刊。戦後大阪の都市計画の流れをまとめた一冊。高速道路や大阪環状線の整備プロセスなどは興味深く読みましたが、都市計画史にありがちなところとして、戦後大阪に生きて暮らしていた人間の姿が全く出てこないのが残念。また戦後の大阪がなぜ東京に大きく水をあけられることとなってしまったのか、その批判的分析も欲しかった。最後は万博万歳で締められるので、なかなか書きづらい大人の事情もあるのでしょうが。2024/01/06
NAGISAN
0
大阪の戦後復興期から高度成長期、そして、主として都市計画、ハード面から70年万博を考察したもの。短時間で流れをつか)むには良書。70年万博にかける男たちの熱情と覇権(主導権争いは半端ではなかった。丹下健三と岡本太郎とのやり取りは有名だが、本書はハードの話なので他の登場人物の話。出版社が創元社ではなく、山川出版社というのも意外だった。2023/11/10
sa10b52
0
一方通行の阪神高速環状線は渋滞が首都高に比べて少ないために今日では評価が高いが、まだ環状になっていない頃など散々にこき下ろされていた話など興味深かった。世界でプレゼンスある都市として大阪の今後のさらなる発展を期待。2023/11/05
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