出版社内容情報
中国史のエピソードを添えて、100の故事成語を解説した短編集。言葉本来の意味やその変遷なども踏まえつつ、現代へのメッセージも光る。一般教養としてだけでなく、中国史ファンや漢文の愛好家にも楽しんでいただける一冊。
内容説明
歴史がわかると言葉はさらにおもしろい!気鋭の中国古代史研究者による、含蓄に富んだ故事成語の短編集。知的好奇心をくすぐる、大人のための教養書!
目次
第1章 西周・春秋篇
第2章 戦国篇
第3章 楚漢篇
第4章 漢代篇
第5章 三国・六朝篇
第6章 唐宋篇
第7章 古典篇
著者等紹介
阿部幸信[アベユキノブ]
1972年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。専攻、中国古代史。現在、中央大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
98
食指が動く、の元ネタがヘン過ぎるw2025/02/25
榊原 香織
65
割と読み易い。チマチマと読むのが良さそう。当時の意味と今とで違ってきている諺も多い。歌は世につれ・・最後の方は詩人関連。四面楚歌、がいつも逆に考えて混乱する2023/09/26
サケ太
20
故事成語とともにその言葉が成立した歴史的背景についても開設される本。西周から唐栄まで。知っている言葉から、知らない言葉たち。日本ならとんでもなく有名な『独眼竜』と呼ばれた李克用の生涯。そして、『運用の妙は一心に存す』などの心に留めておくべき言葉の数々があった。2021/05/28
itokake
17
合山究の『故事成語』が内容別だったのに対し、こちらは時代別。故事成語を読みながら、壮大な中国史をさっと眺めることができてお値段以上に感じた。出典には史記が多く、紀元前だけで本書半分ほど。司馬遷、すごい。中国、すごい。魅力的な人物ももりもり登場する。孫臏(そんびん)は才能を嫉妬され、騙されて臏という足切りの刑を受けてしまう。だが逃げた先で兵法を駆使して活躍。魏の恵王はそんな有能な孫臏を失うという不運だけでなく、商鞅(のち秦の名宰相)まで逃がしてしまうというダブルの不運。蘇秦も気になる。史記を読むか…。2023/08/01
ひよピパパ
13
それぞれの故事成語について、その起こりを中国史の流れの中に置きつつ、コンパクトにして要領を得た解説を施した書。その解説が簡単すぎず詳しすぎず、読んでいて心地よい程度であるのがいい。「雁書」は漢代の蘇武の故事に由来していること、「漱石」と「流石」の関係など、勉強になった。「寝台白布、これを父母に受く。敢えて起床せざるは孝の始めなり」には笑ってしまった。この文句を編み出した旧制高校生。「流石」です。2021/08/05
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