内容説明
ヴィクトリア朝から20世紀初頭にかけて、繁栄を極めた大英帝国の光と影。鉄道建設に観光ブーム、暮らしやファッションなどの風俗から「シャーロック・ホームズ」に代表される文学の舞台まで…。貴重写真で綴る、変わりゆく都市の面影。
目次
第1部 大英帝国の繁栄と衰退(概説 大帝国の光と影―「パクス・ブリタニカ」の繁栄と暗雲)
第2部 華麗なる王侯貴族の暮らし(概説 上流階級の人々―王侯貴族とジェントリの暮らし;英国女性の流行ファッション;人々を魅了した英国美女)
第3部 変わりゆく街並みと人々(概説 変わりゆく英国―経済・産業の発展がもたらした都市の変貌;日本人の見たロンドン;名作の原風景)
著者等紹介
海野弘[ウンノヒロシ]
1939年生まれ。評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ27
55
読んだというより眺めたという感覚。19C~20Cにかけての生々しい空気の一瞬を感じられる。ロンドンの空気が澱んでいる様も。あらためてかの国がその時期、世界の工場であり、文明の牽引車になっていた息吹も。地名のかしこに私にあるちっぽけな遍歴が投影されなんやら懐かし様で・・・ホームズ・ポアロ・クリスティ 最近見た海外ドラマでもetc この選書をした最大の理由 ディケンズの視点が生きていた。巻末にある熊楠・漱石・高村の青春ページの記述も趣の味 私が知っているのは21Cのタイムズスクェアとダブリン周辺・・時が流れた2021/07/05
oldman獺祭魚翁
39
先程追加購入した本 写真というものが発明されたのは19世紀前半 英国ではビクトリア女王が写真好きだった為もあり多くの写真が残っている。大好きなホームズや最近放送が再開されたダウントンアビー(これは少し後!)の舞台と重なる。この時代は英国が一番輝いていた時代であり、マイフェアレディーなどの舞台でもある。珈琲を飲みながら喫茶店で読了!地味だが面白い本。正典を読みながら眺めるのもオツかもしれない。2017/01/07
mm
22
初期の写真技術の説明は斜め読みだが、英国起源のカロタイプ方に複数コピーできるというメリットがあった。世界初として有名なのはフランスのダゲレオタイプだけど。夏目漱石が見たのはこんな景色か、とかディケンズが書いたのはこんなに街並みとか思いながら写真を眺める。シャーロックホームズを沢山読んでればもっと感慨深かったかな。カントリーハウス、ヨークのシャンブルストリート、リリー・ラングトリー、スコットランド風景、ロンドン橋の雑踏等々興味深い写真が色々ありました。漱石は引きこもったけど、熊楠は大車輪で活動したのね。2017/06/18
雨巫女。@新潮部
15
《私-図書館》エリザベス女王死去で、英国の事知りたくて借りてきたが、なかなか読めなかった。読んだが、英国の歴史を、知らない事が多い事に、気づいた。世界史を、もっと知りたくなった。2022/11/20
スプリント
11
貴重な19世紀の英国風景が数多く掲載されています。コラムも興味を惹かれるものが多く読み物としても秀逸です。 2016/10/09