内容説明
歴代全天皇陵の歴史と真偽に迫る。陵墓の歴史、天皇の事績と系譜、「治定」の過程を、航空写真・古写真・絵画史料で解り易く解説した。
目次
第1章 図説 天皇陵の歴史(初代 神武天皇―畝傍山東北陵(うねびやまのうしとらのすみのみささぎ)
第2代 綏靖天皇―桃花鳥田丘上陵(つきだのおかのえのみささぎ)
第3代 安寧天皇―畝傍山西南御陰井上陵(うねびやまのひつじさるのみほどのいのえのみささぎ)
第4代 懿徳天皇―畝傍山南纖沙溪上陵(うねびやまのみなみのまなごのたにのえのみささぎ)
第5代 孝昭天皇―掖上博多山上陵(わきのかみのはかたのやまのえのみささぎ) ほか)
第2章 天皇陵をめぐる新しい視座(古代天皇陵の決定法と命名法;皇室祭祀の体系化と天皇陵;神武天皇陵に憑かれた男、奥野陣七;天武・持統天皇陵の改定と『阿不幾乃山陵記』;明治天皇陵は「過渡期の彌縫的処置」 ほか)
著者等紹介
外池昇[トイケノボル]
昭和32年7月東京都生れ。成城大学大学院文学研究科日本常民文化専攻博士(後期)課程単位取得修了。博士(文学、成城大学)。調布学園女子短期大学日本語日本文化学科専任講師等を経て、平成21年4月より成城大学文芸学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やいっち
65
「歴代天皇124代の全天皇陵の歴史を空撮写真、古写真、絵画資料を豊富に活用して解説」とあり、天皇陵ガイドブックとしてはもちろん、陵墓を巡る多種な課題や問題点を知ることができた。 いろいろ事情はあっても、このままってわけにもいかないだろう。天皇陵や陵墓参考墓などの調査研究、その成果に基づく適切な保存を願いたい。 2020/05/09
やじ
21
「初代神武天皇、および以下数代の天皇についての記述は、いわゆる神話に属することであって、歴史的事実とは異なるものであり実在しなかった天皇である」とキリッと言った後に「ところが古事記等では実在しなかった天皇の陵についても記している。つまり存在しなかった天皇の陵も、毅然として眼前に存在するのである。これは大きな矛盾といわざるを得ないが、このことを含めて天皇陵なのである」ウケました。陵形、所在地に図版や写真、解説あり。昭和天皇陵まで全て網羅する素晴らしい資料。前方後円墳ってめっちゃある。日本ってすごいわ。2019/09/14
katashin86
2
初代神武以来の、まったくもって実在性のない神話上のミカドにも「お墓」として天皇陵が存在している、そしてその陵が今なお宮内庁管理の、祭祀の対象となっているたことの不思議さ。 お寺の廃絶などでお墓がどこかわからなくなった天皇も何人もいて、その陵を明治時代に半ば勢いで決めたというところもなかなか突っ込みどころは多い。でも突っ込んではいけないのか。2019/12/14
Risa Shimowada
2
著者の文章が曲がりくねりすぎなのが耐え難かったが、沢山の古墳が沢山の図解付きで紹介されていて良かった。歴史の中で随分と改修されているようで、出来た当時と今ではだいぶ変化してそう。埋葬者が不明になる経緯が不思議に思うけど、自分の三代前の先祖の墓なんて知らないからなあ。みんな忘れていく、のはある意味健全なのかもしれない2016/09/26
takao
0
歴代天皇陵の比定地。2017/03/13