内容説明
春に花、夏に青葉、秋に落ち葉、冬に雪。あたりまえの季節のうつろいを素直に映しこんだ繊細な色の数々。
目次
紅梅色
蘇芳色
紅色
撫子色
一斤染・聴色
桑の実色
桑染
桃花色
今様色
桜色〔ほか〕
著者等紹介
森村宗冬[モリムラムネフユ]
1963年長野県安曇野市生まれ。大東文化大学卒業後、高校教師を経て執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森の三時
26
美しい色がたくさん紹介されています。普段は一括りに赤、青、黄、緑などと呼んでしまう色ですが、赤系、青系…それぞれ何十種類もありました。起伏に富んだ国土、四季のある気候に多くの動植物、自然の中の様々な色彩に接し、昔の日本人は実に微妙な色の違いを区別して風情のある名前を付け、色彩感覚を研いてきたのですね。そして、色彩を衣服のうえで組み合わせた「重ね色目」の配色美、現代よりも自由に色で季節感を表しているように感じます。日本画を観賞したとき、例えば上村松園などの着物の配色を思い出しました。とても綺麗でした。2017/04/22
とも
13
日本古来の色を紹介した本です。色見本やその色の成り立ちや着物の重ねの色目やでとてもためになります。その色を用いたイラスト(鳥や植物や着物)がわかりやすくて美しくてとても好きでした。 単独の色ではなく織物の混合色の花葉色(縦糸と横糸で違う色の糸を使うらしい)や 全然栗の要素が見えない小栗色とか知らない色もたくさんあって楽しかったです。 しかし近代に新しく作られた(見つかった?)色ってあるのかな?それは伝統的deはないってことかな?外来色とはまた違うよな…と疑問が次々と。今度調べてみよ。2019/08/04
遠い日
9
いつの間にか夏を思わせるような気温の日が巡ってきた。また、季節が動く。外は目に痛いほどの若葉の輝き。色の美しさをひときわ感じさせてくれる時季だ。日本の色の名前が好きで、奥床しい色の名前の表現に心を柔らかく押される。どんな色と色の名前にも、人々の感動の名残が重ねられている。2020/05/12
はる
8
色の豊富さに驚かされる。一斤染などは禁色に対する憧れが感じとれて面白い。濃い紅花で染めた「赤」は禁色だけど、紅花一斤で絹二反を染めた色はゆるされる。染めの原料により名称が変わる。食べ物からの色は見るだけで美味しそう。栗色が特に!禁色中の禁色「黄櫨染」。雛人形のお内裏さまの着物の色ときいて、我が家の雛人形を見たら、黄櫨染の着物をお召しでした(笑)2013/08/23
kinkin
6
日本にはこんなにも色を表す言葉があることに驚かされたのと、その名前を付けた先人たちに敬服。2013/12/08
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