出版社内容情報
生態系レベルの大きな空間スケールで,生物と環境の間のエネルギー・物質循環や生物間相互作用を詳しく解説.?エネルギー・物質循環,生物間の相互作用を理解するために?
世界中の研究者・学生に愛読されてきた『Principles of Terrestrial Ecosystem Ecology』(Chapin・Matson・Vitousek,初版2002年,第2版2011年)の翻訳書.
これまでの日本の生態学の主対象であった個体や群集レベルと比べて,より大きな生態系レベルの空間スケールで,生物と環境の間の物質循環や生物間相互作用を詳しく解説する.
植物生理生態学,土壌学,気象学,水文学,地球化学など幅広い基礎事項をおさえ,細分化されていた分野どうしを結び付ける.また,景観生態学,保全生態学,生態系管理学など,環境と社会の橋渡しとなる内容が含まれ,環境行政や社会・経済学分野に対しても示唆に富む内容である.
ますます盛んになる学際的な研究に向けて,必要な知識が一冊にまとめられた必携書.
■第I部 背景
第1章 生態系の概念
第2章 地球の気候システム
第3章 地質,土壌,堆積物
■第II部 メカニズム
第4章 水・エネルギー収支
第5章 生態系への炭素インプット
第6章 植物の炭素収支
第7章 分解と生態系炭素収支
第8章 植物の養分利用
第9章 養分循環
第10章 栄養動態
第11章 生態系プロセスへの種の影響
■第III部 パターン
第12章 時間的動態
第13章 景観の不均一性と生態系動態
■第IV部 統合
第14章 地球システムの変化
第15章 生態系の管理と維持
F. Stuart Chapin III[スチュアート チェイピン]
原著
Pamela A. Matson[パメラ マトソン]
原著
Peter M. Vitousek[ピーター ヴィトーセク]
原著
加藤 知道[カトウ トモミチ]
翻訳
内容説明
生態系レベルの大きな空間スケールで、現象を理解する。個体や群集スケールの生物学・生理学的な視点と、グローバルスケールの地球システム科学の視点をつなぐ、世界的名著の邦訳。
目次
第1部 背景(生態系の概念;地球の気候システム ほか)
第2部 メカニズム(水・エネルギー収支;生態系への炭素インプット ほか)
第3部 パターン(時間的動態;景観の不均一性と生態系動態)
第4部 統合(地球システムの変化;生態系の管理と維持)
著者等紹介
チェイピン3世,フランシス・スチュアート[チェイピン3セイ,フランシススチュアート] [Chapin,3,F.Stuart]
1973年Ph.D(生物科学)、スタンフォード大学。アラスカ大学フェアバンクス校助教授/准教授。1984年アラスカ大学フェアバンクス校教授。1989年カリフォルニア大学バークレー校教授。1998年アラスカ大学フェアバンクス校教授。2008年米国生態学会持続性科学賞共同受賞。2010年米国生態学会会長(~2011年)。2011年アラスカ大学フェアバンクス校名誉教授。米国科学アカデミー会員、米国科学振興協会フェロー
マトソン,パメラ・アン[マトソン,パメラアン] [Matson,Pamela Anne]
1983年Ph.D(森林生態学)、オレゴン州立大学。ノースカロライナ州立大学博士研究員。NASAエイムズ研究センターリサーチサイエンティスト。1993年カリフォルニア大学バークレー校教授。1995年マッカーサー財団マッカーサー・フェロー賞受賞。1997年スタンフォード大学地質環境科学部教授。2002年スタンフォード大学地球科学部教授。米国科学アカデミー会員、米国科学振興協会フェロー
ヴィトーセク,ピーター・モリソン[ヴィトーセク,ピーターモリソン] [Vitousek,Peter Morrison]
1975年Ph.D(生物学)、ダートマス大学。インディアナ大学助教授。1980年ノースカロライナ大学チャペルヒル校准教授。1984年スタンフォード大学生物学部准教授、のちに教授。2006年米国科学アカデミー科学レビュー賞(環境科学)受賞。2010年日本国際賞受賞。米国科学アカデミー会員、米国科学振興協会フェロー
加藤知道[カトウトモミチ]
1976年生まれ、北海道大学農学研究院准教授、博士(理学)(筑波大学)、専門:植物生態学、微気象学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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