出版社内容情報
個人の事跡を描く「列伝」は、史記の中でも最も精彩を放つ部分である。本書では、「李将軍列伝」「匈奴列伝」など、十篇を収録した。
『史記<列伝>』は、司馬遷が創始した紀伝体の中で最も特色ある部分である。史記の<本紀><世家>が王朝史、諸侯の国の歴史を描いているのに対して、<列伝>は個人の履歴や活躍を躍動感あふれる筆致で描いている。今回は、「李将軍列伝」「匈奴列伝」など、十篇を収録した。
内容説明
個人の事跡を描く「列伝」は、「史記」の中でも最も精彩を放つ部分である。大臣・将軍・学者・商人から侠客・刺客にいたるまで、様々な人間像が、司馬遷の筆によりドラマチックに活写されているからである。本書では、「田叔列伝」「李将軍列伝」「匈奴列伝」など、十篇を収録した。
目次
袁〓〓錯(えんおうちょうそ)列伝
張釈之馮唐列伝
万石張叔列伝
田叔列伝
扁鵲倉公列伝
呉王〓(び)列伝
魏其武安侯列伝
韓長孺列伝
李将軍列伝
匈奴列伝
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソルト佐藤
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このシリーズせっかく書き下し文があるので、そちらで読んでみた。意外に読みやすく、意味が分かってきてびっくり。司馬遷の文がシンプルなせいなのかもしれない。書き下し文を読んで面白かったのは、そのリズムの良さ。現代語訳はわかりやすくしようと言葉を増やしすぎ生き生きとしたリズムを失ってしまっている。まあ、書き下し文も和訳の一つではあるのだけれど。また、扱った時代にせいか文官が多い。しかし、どれも小物が多く面白みに欠ける。それに比べて李将軍列伝や匈奴列伝のいきいきとしたさま。司馬遷は実は彼らの方に心が近いのかも。 2014/09/15