出版社内容情報
学者・文人・芸術家・僧侶など、魏・晋時代の名士たちの言行・逸話を集めた特異の書
南朝宋の劉義慶の著、8巻。学者・文人・芸術家・僧侶など、魏・晋時代の名士たちの言行・逸話を集めた特異の書。当時の遺文・記録の類から喜言佳話を選び、徳行・言語・文学・方正・雅量など36項目に類別し、その興味深い人間像を記している。表現は、それぞれ短文形式にまとめ、当時特有の白話的用語もとり入れている。この完訳によって、思想史・文化史・風俗史などに、多大な成果が期待される。特に劉孝標による注の訳は、本邦初の試みであり、画期的業績である。
目次
容止第十四
自新第十五
企羨第十六
傷逝第十七
棲逸第十八
賢媛第十九
術解第二十
巧芸第二十一
寵礼第二十二
任誕第二十三
簡倣第二十四
排調第二十五
軽詆第二十六
仮譎第二十七
黜免第二十八
倹嗇第二十九
汰侈第三十
忿狷第三十一
讒険第三十二
尤悔第三十三
紕漏第三十四
惑溺第三十五
仇隟第三十六
内容説明
この巻には、上・中巻につづいて、容止以下最後の仇隙に至る23篇を収めた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
零水亭
34
劉宋の時代に編まれた、前漢〜晋まで、特に西晋を中心にした逸話集で、権謀術数に翻弄される武人・文官(・女性たち)の話が中心です。懦夫をして案を拍ち、立たしめるようなアツい話や悪政に苦しむ民衆の話は少ないですが、苦境に立たされながらも諧謔を忘れないところは見習いたいです。三国志時代の英雄(魏・晋中心。司馬師とか鍾会とか…呉の孫皓や武将も。蜀は少なめ)、竹林の七賢の他、仏教で有名な支遁、「書聖」王羲之の意外な一面も紹介されており、エンタメ性のある読み物として楽しめましょう。2022/05/08
多読多量連投が日課だった
1
上中下でコレが一番笑った。驢馬の鳴き声が好きな故人が二人も居るとか。2018/04/15