内容説明
『銀河鉄道の夜』『キッチン』『涼宮ハルヒの憂鬱』ほか、日本の文芸作品で、翻訳される表現、されない表現を解き明かし、そこから日本語文化の本質を鮮やかに映し出す初めての研究。
目次
第1部 背景と理論(翻訳テクストと日本語;日本語思想の深層:空白の場と空白の話者;翻訳と意味の差異性)
第2部 考察(空白の場と状況の設定;空白の話者の登場:潜在性と可変性;トピック・コメント軸:コメントを提示する話者;語りのモダリティ:語り方を操作する話者;バリエーションとキャラクター・スピーク:自由に演出する話者;翻訳テクストとしての日本語)
第3部 展望(日本語の本質と翻訳)
著者等紹介
泉子・K.メイナード[センコケーメイナード]
山梨県出身。AFS(アメリカン・フィールド・サービス)で米国に留学。甲府第一高等学校およびアイオワ州コーニング・ハイスクール卒業。東京外国語大学卒業後、再度渡米。1978年イリノイ州イリノイ大学シカゴ校より言語学修士号を、1980年ノースウェスタン大学より理論言語学博士号を取得。その後、ハワイ大学、コネチカット・カレッジ、ハーバード大学、プリンストン大学で教鞭をとる。現在、ニュージャージー州立ラトガース大学栄誉教授(Distinguished Professor of Japanese Language and Linguistics)。会話分析、談話分析、感情と言語理論、語用論、マルチジャンル分析、創造と言語論、ポピュラーカルチャー言語文化論、言語哲学、翻訳論、日本語教育などの分野において、日本語、英語による論文、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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