内容説明
第二次世界大戦末期、戦地に向かう学徒兵が最後の一日を中也の『山羊の歌』をむさぼり読むことに費やしたように、その抒情性が読み手の自由を誘い込む希有の詩人中也の詩の息吹を伝える会心の読解と論述。
目次
暗くて大きな穴
『朝の歌』へ
身一點に感じられれば
昭和十年秋
その重きメルヘン
長男の運命
邪悪な中也
読み手の自由のなかの中也―「読んじゃったよ、中也!」考(講演録)
著者等紹介
倉橋健一[クラハシケンイチ]
1934年、京都市生まれ。詩人、評論家。『山河』『白鯨』を経て、現在は『イリプス』同人。長年、大阪にあって詩と評論活動を展開し、現在も文学私塾「ペラゴス」を主宰するかたわら、各地で講座をもつ。詩集に『寒い朝』『暗いエリナ』『化身』(地球賞)『失せる故郷』(歴程賞)、『無限抱擁』(現代詩人賞)、など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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