転換期を読む<br> 当世流行劇場―18世紀ヴェネツィア、絢爛たるバロック・オペラ制作のてんやわんやの舞台裏

転換期を読む
当世流行劇場―18世紀ヴェネツィア、絢爛たるバロック・オペラ制作のてんやわんやの舞台裏

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  • サイズ A6判/ページ数 189p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784624934286
  • NDC分類 766.1
  • Cコード C0374

出版社内容情報



ベネディット・マルチェッロ[ベネディット マルチェッロ]
著・文・その他

小田切 慎平[オダギリ シンペイ]
翻訳

小野里 香織[オノザト カオリ]
翻訳

内容説明

退廃を極めた水の都、18世紀のヴェネツィア。その時代を絢爛と彩るバロック・オペラ制作現場の貴重な証言記録。オペラ史上必読とされる幻の風刺書が、いま現代によみがえる。

目次

この本に描かれた作曲家へ、著者からの言葉
台本作家
作曲家
カストラート、または男性歌手
女性歌手
劇場支配人
演奏家たち
舞台装置家と背景画家
踊り手たち
ブッファ役〔ほか〕

著者等紹介

マルチェッロ,ベネデット[マルチェッロ,ベネデット][Marcello,Benedetto]
1686‐1739。ヴェネツィアの貴族、政治家、作曲家。兄のアレッサンドロも作曲家として知られる。後期バロックの協奏曲、ソナタをはじめ、多くの教会音楽、世俗歌曲を残す。著述でも知られ、「当世流行劇場」(1720)は当時のオペラ界を強烈に風刺したものとして、オペラ史研究に必読の文献である

小田切慎平[オダギリシンペイ]
1955年生まれ、早稲田大学第一文学部仏文科卒。広告会社、フリーライター、テレビ番組制作会社、クラシック音楽事務所をへて、現在は再びフリーのライターならびに翻訳業で活動中

小野里香織[オノザトカオリ]
1970年生まれ、慶応義塾大学文学部美学美術史学卒。フィレンツェへ留学後、サンマリノ共和国総領事館、イタリアの出版社の日本代表事務所、フェラガモ美術館、イタリア貿易振興会勤務をへて、現在はフリーランスの通訳/翻訳家としてファッションから、食品&ワイン、芸術、バイク、バラエティー番組まで幅広く活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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aisu

7
かなり前、ヴィヴァルディの講演を聞きに行った時に紹介されて、後、古書で見つけて買って1年以上積読…これ何の本だっけ?「今時のオペラの作曲家は音楽の勉強をきちんとやる必要はありません。観客は全く聞いていませんから」…的な、18世紀の、ヴェネツィアのオペラの状況を皮肉満載にしたためた本。300年前のイタリア語本の翻訳(!)。そこまで皮肉たっぷりの本を何故、誰が書いたのかとか、訳者による解説のおかげでわかった様な気がします。訳注もお役立ちです。問題はあったのでしょうが、生き生きしてて楽しそうです。2019/08/22

あくび虫

4
予想外に面白かったです。ただの嫌味の重なりで、鬱憤のはけ口といった風情。訳者の解説が入るので、当時のヴェネツィアの空気を感じらます。ーーこの本の生まれた状況も説明されていて、それによって、世界観が一回り広がっています。入れ子方式の物語で、本題はマルチェッロとヴィヴァルディ(あるいは音楽の新旧)であるかのようです。ーーよくこんな本を出版する気になったな、と著者に呆れてしまいます。2016/09/23

バジルの葉っぱ

3
ベネデット・マルチェッロがヴィヴァルディや当時のオペラを批判するためにかいて出版したものの翻訳。マルチェッロは音楽をきいたかんじはスマートないい人みたいな感じなのに、こんな皮肉とあてこすりに満ちた本をわざわざ出版するなんて意外に性格わるかったんではないかと・・・。2017/10/19

is49

1
オーボエ業界では有名なマルチェッロ(オーボエ協奏曲は兄作曲というのが今では定説ですが)によって書かれた18世紀のオペラ制作の舞台裏を痛烈に皮肉った本。マルチェッロによる記述はあまりに皮肉が効きすぎていて理解が難しいのですが、要所要所に訳者による丁寧な解説が挿入されていてようやくマルチェッロの言わんすることが分かります。当時の劇場では誰もオペラなんかみておらず、飲食、泥酔、喫煙、賭博が日常的で、客を入れるために劇場支配人が売春婦を入れて専用の部屋まで用意していたそうです。歴史的にも貴重な本だと思います。2015/07/02

Auristela

1
例えマルチェッロが色眼鏡をかけていたとしても、彼が劇場関係者をこき下ろせば下ろすほど、オペラハウスの魅力は否が応にも増していく、、2015/06/13

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