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出版社内容情報
ジャック・デリダ[ジャック デリダ]
著・文・その他
西山 雄二[ニシヤマ ユウジ]
翻訳
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
代拿邁人☆
1
デリダが、歴史、想起、読むこと、反復、証言に同型の問題(反復によって遡及的に同一性が構成されること)を見ていることは分かったが、全体としては上手くテーマを掴めなかった…2023/02/06
こややし
1
20年前の講演の記録だけど、今の日本で読んだって事で、面白かったのは、アレントの「真理と政治」が引かれ、現代の嘘のタイプとして歴史修正が上げられていること。「現代の政治の嘘は決して秘密ではなく、実際にはあらゆる人に知られている事柄を効果的に扱う。このことは、現代史の書き換えを、その目撃者だった人々の目の前でおこなう場合において明白である」。そしてカントの嘘をつくことが社会を不可能にするとの議論を元に、ユダヤ人迫害へのフランスの責任を認めたシラク、村山談話の反省と謝罪を評価する。2017/04/03
Mealla0v0
1
嘘というよりは、嘘をつくことが問題なのであり、というもも、嘘は意図的=志向的なものだからである。▼デリダはアレントやルソーを参照しつつ、「嘘をつくこと」について哲学的な分析を加えてていく。政治的フィクションや無知による妄言は問題にはならず、いわば悪意による嘘が問題なのである――と言う。▼抽象的な議論が目立つが、政治的な症候としての嘘つきなどの指摘は面白い。ただし、実際にこの議論が「使えるのか」と言われたら、わたしは首を傾げるが。2017/02/22
アルゴス
0
ここで問われていのは、他者に語る「嘘」であるよりも、政治的な発言としての嘘である。アレントがすでに指摘しているように、政治の世界では嘘は個人的な嘘とはまったく違う意味と地位をまとう。デリダはとくに、著名な政治家たちが、無意識的な願望に動かされて、国民に嘘を語る場合が多いことに注目する。「意識的に、何を故意に隠しているのかを知りつつ、つまり自分自身には嘘をつくことなく、意図的に他者を欺く」(88)ような嘘である。慰安婦問題についての政府の発言には、そのような「嘘」が幅をきかせているのはたしかだろう。2017/12/16
かしぱん
0
読書会で読んだ。2017/06/13