出版社内容情報
上村 忠男[ウエムラ タダオ]
著・文・その他
内容説明
「表象の歴史学」から「歴史のヘテロロジー」へ。ポスト近代とポストコロニアルの交差する現代にあって“言説ヘテロトピア”に定位した批評の新たなかたちを求めての、思想史家の苦闘の記録。サイードとスピヴァク、さらには歴史記述の問題や政治哲学の現代的位相について論じた論考や関連書評から成る。巻頭に著者の学問的半生を回顧したコーネル大学とナポリ大学での二本の講演をあわせて収録。
目次
歴史の暮れ方に歴史を再考する
ヴィーコとヨーロッパ的諸科学の危機
歴史を開くために―わたしの内なる「琉球人部落」から
追悼エドワード・W.サイード
無調のアンサンブル―エドワード・W・サイードと人文主義の精神
“言説のヘテロトピア”への自己定位
素のままのサイードの声に触れる
得策ではなかった結語?―「サバルタンは語ることができるか」改訂版への熱いうちの覚え書
グローバリゼーションとポストコロニアル
批評の可能性―G.C.スピヴァク『ポストコロニアル理性批判』を読む
記憶と歴史のあいだで〔ほか〕
著者等紹介
上村忠男[ウエムラタダオ]
1941年生まれ。東京外国語大学名誉教授。学問論・思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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