出版社内容情報
われわれにとって日活アクション映画とは何であったのか。裕次郎・旭・圭一郎らの活躍を中心に、好評の連載論考から胎動期・興隆期・全盛期にあたる約8年間の動きを収める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
midnightbluesky
3
かなり前に上・中・下巻の3巻として発売されたが今年になって1冊の本として再販されたらしい。緻密な解説と率直な批評で楽しめた。この上巻は日活アクションの全盛期について解説されている。勢いに乗る日活と華やかなスターや才能あふれる製作陣について、よくぞここまで解説してくれたなぁ、とため息。ちなみに図書館でかりかのだが、痕跡本で若干の相違点ある模様で、鉛筆書きでつっこみが入れられていた。再販版ではこの相違点は直されているのだろうかは不明。2012/07/06
まさやん80
1
日活アクション映画を、その前史から始めて、裕次郎、旭、圭一郎と男優を中心に追っていく。この当時、まだビデオやソフトもないのに、渡辺さんは映画の細部にわたり、詳細に論じていく。その記憶力は信じられないくらいすごい。かなりハードな語り口の評論だが、それは時代というものだろう。 当時(そして今も)、娯楽映画をこれだけ体系的に論じた評論はなかったと思う。本当に素晴らしい。2023/12/10