出版社内容情報
18世紀イタリアの国民的劇詩人ゴルドーニは、コメディア・デラルテの伝統を踏まえつつ、人間生活に潜む愚行を抉り出しては嗤い飛ばす。『コーヒー店』『扇』ら古典的名作を収録。
感想・レビュー
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takeakisky
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続けてゴルドーニ。扇。多分1765年のIl ventaglio。原題の表記はなし。底本は、上演台本で、定本から補訳を入れているとのこと。まあ日本語で読めることが有難いので、そこは置いておこう。筋は力が抜けるくらい緩く単純。殆どコントの世界。強烈な人物もおらず、まあゆったり、もったり。若い頃の勢いは最早感ぜられず、枯れた魅力。今日読んだばかりなのに、もう一本の、コーヒー店も読んでしまう。二幕十六景から先のいいところ。こっちの訳だとさっぱり分からない。今読むなら、岩波の平川訳。2025/06/02