内容説明
公民館職員として日々出会う女たちの名せりふ、なにげなく呟かれた言葉、吐息のように洩れ出た言葉、そこにははっとさせられる真実、思わず目をそらしたくなる事柄、あるいは、女を、男を幾重にも縛っている通念や、囚われの意識の根深さが映し出される、女の言葉の痛みや共感を感性の深みから聞き取る。
目次
私は会社と結婚したのに
女には名前なんていらないんですね
わたしが殺せないところまで成長した子供よありがとう
すぐ、女は幸せにされてしまうから
ご主人は、私よ
自分の年っていつも気にいらないのよね
男の人ってタダのことはしないでしょ
夫と力をあわせてやったことって義父のお葬式だけ
「家庭生活」が移動しているだけなんですもの
「落度のないように」なんて、私、冷たい人間だった
男ってすぐ女を指導したがるのね
君の妻が不幸を見せびらかせり
おかあさんはまっているの
私は60点のヒトなんだな
「批判」という言葉をもっていなかったみたい
だれとも浅くつきあうことです
ごはんのとき、いつも「テレビがあってよかった」と思う
おかあさんってどうしてあんなに子どもを脅迫するんだろう
いい待たせ方をする人ねえ
主人がこわいわけではないのよ
外では似合う服、内では好きな服を着る
立つなりすわるなり自分でせい〔ほか〕
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