出版社内容情報
朝鮮に侵入、植民地化した日本の宗教政策を、仏教、キリスト教、国家神道の面から考察した労作であり、一種の日朝宗教関係史でもある。年表を付す。
内容説明
本書は、欧米列強の執拗な開国要求、武力侵入を、断固として撃退しつづけてきた頑強な鎖国朝鮮を、1876年ついに開国させ、せきを切ったように全面的な侵入を開始し、1910年には「日韓併合」して植民地とし、敗戦に至るまで支配しつづけた日本の、朝鮮における宗教政策を、仏教、キリスト教、国家神道の面から一考したものである。
目次
第1章 日本仏教の朝鮮布教(開化派と李東仁と東本願寺;佐野前励の入城解禁;武田範之の朝鮮仏教「併合」計画;寺刹令とその反対運動)
第2章 日本キリスト教の朝鮮布教(朝鮮キリスト教と総督府;日本組合教会の朝鮮伝道;乗松雅休の朝鮮伝道)
第3章 神社参拝の強要と抵抗(神社参拝問題の発生;国体明徴、神社崇敬の強要;神社参拝の強要;抵抗運動の展開;終戦直前のキリスト教徒抹殺計画;日本人伝道者との連帯;神社の末路;むすび)