出版社内容情報
近代日本の代表的知識人の一人河上肇の思想像を内村鑑三・柳田国男との比較裡に考察。初期の思想形成の軌跡を追究しつつ、その思想・学問・人間像が現代に問いかける意義を探る。
目次
序論 河上肇と現代―マルクス主義史上における河上肇の位置によせて
1 分析視角=河上肇と柳田国男―特殊・日本「市民社会」形成の思想体系研究覚え書
2 明治三八年の河上肇―河上肇における「学問と人生」の危機
3 河上肇の人間像と思想像
4 河上肇の「国家論」小考―「政治学講義」草稿について
5 河上肇と沖縄―河上肇の歴史意識解読への試み
6 「宗教的真理」と「科学的真理」の相関―河上肇における生と死の葛藤と「救いの確かさ」の思想



