出版社内容情報
白井 堯子[シライ タカコ]
著・文・その他
内容説明
100年有余の時を経て初めて紹介されるオックスフォード大学史料。福沢諭吉研究に画期的前進をもたらす驚くべき新事実。100通余の宣教師報告書が語る近代化の巨人像。
目次
第1章 福沢とキリスト教
第2章 英国国教会宣教団の来日をめぐって
第3章 福沢の27年間の友人A.C.ショー
第4章 福沢家の二階に住んだ女性宣教師A.ホア
第5章 慶応義塾の英語教育を掌握した大学者―A.ロイド(その一)
第6章 福沢とユニテリアン宣教師―英国ユニテリアン協会の史料を中心に
第7章 慶応義塾大学部文学科教員―A・ロイド(その二)
第8章 福沢研究における外国人宣教師史料の重要性
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Y.Yokota
2
ユニテリアンについて調べてたところ、この本に会う。護国精神からキリスト教を批判していた福澤が、実は英国国教会宣教師たちを自分の家に住まわせて、慶應義塾での宣教を許可し、さらに子どもに教育も受けさせていた。それは著者が津田梅子の研究でイギリスにいたところ、件の宣教師が自国に宛てた手紙に「Fukuzawa」の文字を発見したのがきっかけ。福澤は信仰を持ったわけではないが、宣教師たちは布教の場を持てたり、家まで建ててもらったりとかなり助けられた。ここにある内容は今までの福澤研究では全然気にされてなかったようです。2023/01/13