出版社内容情報
共通善としての「平和」実現を目的とする自己充足的な完全共同体をといたアクィナスの思想をふまえ、主権国家の枠を越えた完全国家としての「世界国家」を展望する平和への提言。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハンギ
1
本文は40ページくらいでコンパクト。トマスはアリストテレスとは違い、平和を訴えた哲学者となっていて、永遠平和というとカントを思い浮かべますが、それ以前にもトマスが平和を彼の国家論の中で重視していたんだな、と教えてくれました。本文以外は翻訳者の解説&主観になっていて、正直どうかなと思いましたけど、こちらもこちらでアリストテレス的共通善の存在は日本の社会や政治の中でも許容するのではないか、と指摘していて面白かったです。人とのつながりを重視するのが共通善みたいですが、一歩間違えれば全体主義になってしまいますね。2012/10/04
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