内容説明
思想史の巨匠の学問的自伝。イタリア思想史、学問論などを中心に欧米思想をあまねく渉猟する著者の知的活動を、その学問的出発点ともなった富山の山中でのフッサール「危機」書への取組みから東京外国語大学就任を経て、著作と翻訳のまたがる膨大な仕事へと展開する過程において、あらためて検証する。ヴィーコ、グラムシ、ギンズブルグ、アガンベンなどとの学的かかわりをつぶさに論じる。
目次
フッサール『危機』書からの再出発
ヴィーコに出会う
『新しい学』を読み解く
急進化する新左翼と三島事件の衝撃
北一輝探訪
“狼”のオトシマエ
アカデミズムの世界への舞い戻りと寺小屋教室の話
カルロ・ギンズブルグとの対話
「表象の歴史学」から「歴史のヘテロロジー」へ
言説のヘテロトピアに立つ〔ほか〕
著者等紹介
上村忠男[ウエムラタダオ]
1941年生まれ。東京外国語大学名誉教授。専門は学問論・思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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