出版社内容情報
ユルゲン・ハーバーマス[ユルゲン ハーバーマス]
著・文・その他
奥山 次良[オクヤマ ジロウ]
翻訳
八木橋 貢[ヤギハシ ミツグ]
翻訳
内容説明
本書では、認識と関心との連関を体系的に分析することにねらいをおいて、現代実証主義の前史の再構成を、歴史を辿っている。認識理論が解体し、そのあとに科学理論が代わって残されていく過程を追った。一つの例証として、精神分析学が重要な位置を占めている。
目次
第1章 認識批判の危機(ヘーゲルのカント批判―認識理論の徹底化あるいは止揚;ヘーゲルに対するマルクスのメタ批判―社会的労働による綜合;社会理論としての認識理論の考案)
第2章 実証主義、プラグマティズム、歴史主義(コントとマッハ―古い実証主義の志向;チャールズ・サンダース・パースの研究論理学―言語論理学的に復活される普遍実在論のアポリア;自然科学の自己反省―プラグマティズム的意味批判;ディルタイの表現理解の理論―自我の同一性と言語によるコミュニケーション;精神科学の自己反省―歴史主義的意味批判)
第3章 認識と関心の統一としての批判(理性と関心―カントとフィヒテへの回顧;科学としての自己反省―フロイトの精神分析学的意味批判;メタ心理学の科学主義的自己誤解―一般的解釈の論理について;精神分析学と社会理論―ニーチェによる認識関心の縮小)
付 カール=オットー・アーペル「解放としての科学か」