出版社内容情報
スミスの体系において『国富論』に直接先行する古典の完訳。本書には「行為の道徳的適正について」「功績と罪過とについて、あるいは褒賞と処罰との対象について」一~三部収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
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<印象に残ったこと> ・他人のためには大きく心を動かし、自分のためには全く心を動かさない人は人生を成就する。・隣人がわれわれを愛しうるとわかる程度以上には、自分自身を愛してはならない。・不幸のもとにおける自己統制は善行である。・本質的には、自己統制の優れている人は、他人の感情に対する感受性にも優れている。しかし、現実には、平静のなかにおいて人間愛は育まれるが、そのような境遇において自己統制は鍛錬されない。したがって、人間愛と自己統制を高いレベルで兼ね備えることは難しい。2013/07/22
日の光と暁の藍
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翻訳について。現在『道徳感情論』でおそらく一般的となっている訳と本書の訳の比較を以下に列挙してみる。道徳感情論-道徳情操論。感情-情操。同感-同情。同胞感情-同類感情。観察者-見物人。代表的なもののみだが以上に挙げてみた。情操という言葉には高次な感情という意味が含まれる。スミスは本書で、高尚な感情だけではなく、マイナスな感情も同時に論じているため、その多様さを表現出来る「感情」という訳の方がより内容に適している。しかし、その点を除けば全体的な翻訳はすこぶる読みやすい。以下、興味深かった点について。2014/05/15




